2016年2月15日号
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PART1
動かぬ工場に生まれた覚悟
バブルが終わり、中国工場の生産台数は最盛期の1割に落ち込んだ。「新常態」を目の当たりにして、コマツに芽生えた覚悟とは。
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PART2
「コマツの殻」を突き破る
朝日を浴びて白んだ利根川の河川敷で、油圧ショベルが階段状の地形を造成している。河川の氾濫を防ぐため、群馬県明和町の梅原地区一帯に堤防を造る工事の風景だ。一見、日本のどこにでもありそうな土木工事の現場。だが、この工事には最先端の技術が詰まっている。
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PART3
王者が値踏みするコマツの実力
コマツは長年、建機メーカーの世界最大手、キャタピラーの背中を追ってきた。中国経済の減速と資源安の逆風と戦うのは王者も同じ。際立つのは、戦略の違いだ。
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PART4 編集長インタビュー
大橋徹二氏[コマツ社長兼CEO(最高経営責任者)]
建機需要が落ち込み、成長の踊り場を迎えた今こそ、体質改善を重視する。ハードの付加価値を「IoT」で高め、顧客の悩みにとことん向き合う。自らがオープンにならない限り、提携戦略は失敗すると説く。
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PART5
逆境下でこそ需要を掘れ
日本企業の中ではIT(情報技術)の活用に積極的で、株式市場では「未来の製造業の体現者」と称賛されてきた。雪深い北陸発祥の企業らしく、地域にしっかりと根差す一方、トヨタ自動車と肩を並べるグローバル企業に躍進したことが何よりの誇りだった。