2017年2月13日号
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序章
ソニーの「長き眠りからの目覚め」
作りたいモノを作り、売りたい値段で売る。ソニーが創業時の姿を取り戻しつつある。デフレ下の低価格志向と決別した路線転換を、「復活の兆し」と評価する向きは多い。今、同様の価格戦略見直しが、ほぼ全ての日本企業に求められている。
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PART1
中途半端な高価格は百害あって一利なし
アベノミクスのデフレ脱却政策に呼応し、ここ数年、値上げに取り組む企業が増えている。その中には、想定以上の客離れによる利益減少に陥る会社も少なくない。価格引き上げ自体が悪いのではない。引き上げの幅が不十分なのだ。
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PART2
破壊では不十分 コストは粉砕せよ
中途半端な値段変更が意味を成さないのは、安値を設定する局面でも変わらない。とりわけ成熟市場や寡占市場で新たにシェアを拡大するには、極限の低価格が欠かせない。そのためには最新技術と知恵を総動員し、コスト破壊どころかコストを粉砕することが必要だ。
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PART3
日本企業は価格戦略を間違え続けてきた
経営の根幹にもかかわらず、日本企業がうまく立案できていない価格戦略。その流れがようやく良い方向へ変わり始めた。価格破壊から価格創造へ──。それができた企業は必ず価格戦略の迷宮から抜け出せる。