製造業では自動化のニーズが高まっている。だが、単に人を置き換えるための自動化では差がつかない。付加価値を高め、勝ち残るために「+α」を図る動きが進んできた。

 自動化を支える産業用ロボットの世界出荷台数は年々増加。2015年から17年で127万台も増えた。技術の広がりによって、大量生産の自動化については「日本はもう勝てないだろう」という声がある一方、「+α」をもたらす自動化設備の開発や導入に動きだした日本企業が登場してきた。

ダイキン工業の部品自動搭載

 生産現場の進化を支えるカイゼンの余地を残した自動化設備を開発したのがダイキン工業だ。

カイゼンの余地を残した自動化設備を開発
●ダイキン工業で導入
ダイキン工業の業務用エアコン。同社堺製作所 臨海工場 新1号工場で2018年6月から量産を開始した(写真=ダイキン工業提供)
撮影画像で正確に位置を決める
●重くて運ぶのが難しい部品の搬送に採用
熱交換器の自動搭載システム
ロボットとカメラ、運搬補助機で構成。50kgと重い熱交換器を運搬補助機で搬送してエアコン本体に取り付ける。ロボットは搬送作業を行わない(写真=ダイキン工業提供、以下同じ)
位置決め
熱交換器を搬送する運搬補助機の操作を、作業者の代わりにロボットが行う。運搬補助機の先端に付いた操作盤をロボットが電気的に制御する
電装品の自動搭載システム
電装品の質量は25kgと比較的軽いため、ロボットが直接電装品をエアコン本体に取り付ける。エアコン本体に対して電装品を斜めに傾けながら押し込むという、作業者のノウハウを再現している
位置決め
高精度の位置決めを要するため、ロボットアームの先端に2台のカメラを取り付け、3次元的な位置決めを実現している