VR(仮想現実)にAR(拡張現実)やMR(複合現実)を含めた「xR」がB to B用途で広まりつつある。製造や医療、建設といった分野において訓練や教育、作業の遠隔支援などで活用されている。ハードウエアの進化が普及や用途の拡大を後押しする。

ハードウエアが進化 VRの普及を後押しする
●オキュラスなど使いやすい製品が増えてきた
B to Bの拡大などによって、2018年以降、VR市場は急速に成長していく(写真=加藤 康)

 xRについて、B to B分野の用途開拓に大きく貢献しているのが、米マイクロソフトのHMD(ヘッドマウントディスプレー)「ホロレンズ(HoloLens)」だ。2016年3月に開発者版を発売。その後、製造分野では、トヨタ自動車や三菱ふそうトラック・バス、スウェーデンのボルボ・カーなどが、自動車のデザインレビュー、各種トレーニングなどに利用している。

 医療分野でも、日立製作所が自社の手術支援の映像統合配信システム「OPERADA」を導入した手術室のイメージを体験してもらうためにホロレンズを導入する。また、建設分野では、小柳建設(新潟県三条市)が日本マイクロソフトとホロレンズを活用するプロジェクト「ホロストラクション」を開始。建設業における計画・工事・検査の効率化を図る。マイクロソフトによると、「遠隔支援」「空間プランニング」「トレーニング」「コラボレーション」「空間&IoTデータへのアクセス」という5つの用途において、ホロレンズが大きな効果をもたらしたという。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り2385文字 / 全文文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「テクノトレンド」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。