ロボット掃除機が家庭を飛び出し、オフィスビルなどで活躍し始めた。センサーやAIを駆使して、通行人や障害物を避けてゴミを的確に収集していく。深夜にロボットが働いてくれれば、人手不足に苦しむ清掃業界の救世主になりそうだ。

4つのセンサーで 事前設定ルートを確実に
●パナソニック「RULO Pro(ルーロプロ)」の構造
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 「お掃除をしています。道を空けていただけますか」

 女性の声に驚いて振り向いたが、視線の先に清掃員はいない。声の主はパソコンのマウスを巨大化させたような掃除機だ。慌てて進路を空けると、「ゴーッ」という吸引音を立てて掃除を再開。黄色い回転灯を光らせながら通り過ぎていった。

 下の写真は、パナソニックが7月に発売した「RULO Pro(ルーロプロ)」。オフィスビルの廊下などを無人で清掃する業務用ロボット掃除機だ。幅は59cmで高さは73cm、充電池も含めた重さは27kg。米アイロボットの「ルンバ」のような家庭用と比べ、サイズは一回りも二回りも大きい。吸引力や収集できるゴミの容量も上回っている。

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