水道管など様々な水路を流れる水を活用する「マイクロ水力発電」の導入が増えている。エアコンやベアリングで培った技術を生かして機器の小型化が進展、設置コストが安くなった。見捨てられていたエネルギーを無駄なく使うには、水利権などの制度見直しも必要になる。
京都府長岡京市北ポンプ場にある「水道管」が2018年4月、発電所へと変貌した。秘密は、水道管と水道管をつなぐように設置したダイキン工業製の「マイクロ水力発電システム」。管の中を流れる水の力で水車を回し、年間18万4000キロワット(kW)時の電力を生み出す。この設備だけで、一般家庭56軒分の電力を賄える計算だ。
マイクロ水力発電は、出力およそ200kW以下の小規模な発電システムのこと。小水力発電と呼ぶ場合もある。水道や河川などの「弱い水流」を効率的に電気に変えられるのが特徴だ。巨大ダムを利用した水力発電所と比べて規模は極めて小さいが、神戸市や富山県南砺市など全国の自治体で導入が相次いでいる。
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