イヤホンが音楽を聴くための道具から、超小型コンピューターに進化し始めた。複数のセンサーを駆使してスマホを操り、装着している人物を認証して決済にも使う。同時通訳の実現も間近。イヤホン無しでは生きられない世界も現実味を帯びてきた。

スマートイヤホンが実現するサービス
●各社のスマートイヤホンが搭載する機能
スマートイヤホンが実現するサービス<br /><small>●各社のスマートイヤホンが搭載する機能</small>
(写真=スタジオキャスパー)
[画像のクリックで拡大表示]

 「この曲はもう飽きたな。次の曲にしよう」。スマートフォンで音楽を聴きながら、首を右にさっと振る。すると、要望通り次の曲が再生された──。ソニーモバイルコミュニケーションズのイヤホン「Xperia Ear(エクスペリア イヤー)」を装着すれば、「声」と「首の動き」を使ってスマホを操作できるようになる。

 指で簡単に操れることでスマホは爆発的に普及した。だが「手が塞がる」「視野が狭くなる」といったデメリットもあり、「歩きスマホ」は社会問題となった。そこで脚光を浴びているのが、様々なセンサーを内蔵した「スマートイヤホン」だ。

 Xperia Earのイメージは、耳に入れて持ち歩ける「AIスピーカー」だ。価格は約2万円と、一般的なイヤホンと比べてかなり高いが、これまでにない機能を数多く備えている。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り2646文字 / 全文文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「テクノトレンド」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。