デジタル化を筆頭として、最先端テクノロジーに対応できるかどうかが企業の明暗を分ける時代。今後の普及・成長が期待される、注目すべき技術トレンドを分かりやすく解説する。
シリーズ
テックトレンド

261回
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規制強化でまだ伸びる ホンダと日産、HV専用エンジン
ホンダと日産自動車が、ハイブリッド車(HV)専用エンジンを新開発した。環境規制を背景にパワートレーンの電動化が進む中、電気自動車(EV)と共に販売台数を伸ばしているのがHVだ。ホンダと日産は、新開発の専用エンジンを強みに…
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持続可能な航空燃料(SAF) 国産化へ原料調達網の整備が急務
二酸化炭素(CO2)の実質的な排出量が少ない「持続可能な航空燃料(SAF)」の国産化が動き出した。日揮ホールディングスやコスモ石油は、廃食油を原料にSAFをつくる国内初の大規模プラント建設に着手した。“空の脱炭素”が急務…
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次世代のパワー半導体 防衛、宇宙での採用が先行
酸化ガリウム、窒化アルミニウムなど新しい材料を使った次世代のパワー半導体が活発化。研究開発フェーズを抜け出し、実用化という日の出を迎えようとしている。注目株の酸化ガリウムを使ったパワー半導体は2023年に市場に登場する。
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業務用調理ロボット ソフトクリームの円すい形も再現
外食業界では配膳ロボットの導入が始まった。その自動化の波は厨房内の作業に広がりつつある。アーム式のロボットが人間と同じように作業するが、動きの微調整は難しく、各社は試行錯誤を繰り返す。「見せる調理作業」とどう組み合わせる…
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広がる建築DX デジタルで住宅建設が変わる
建築現場のDXがこのところ、さまざまな形で進んでいる。設計データを基に材料を事前に切断して搬入する「サイディングプレカット」が登場。モルタルを積層する建設3Dプリンターを使って、海外で大規模な開発が進行中だ。
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旭化成や帝人、循環型社会へ技術生かす 水資源や海の生態系を守る
気候変動や人口増加に伴い、日常生活にも企業活動にも欠かせない水資源が不足するリスクが高まっている。水産資源の源である海が微細なプラスチックで汚染され、生態系が脅かされている問題も関心を集める。こうした水にまつわる世界的な…
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「つかむ」ロボット技術 カメラ映像から触覚を再現
ロボットにとって物体の把持は思いのほか難しい。それでも「つかむ」技術が進歩すれば、生産現場のロボット活用は広がる。ロボットの触覚や判断を高める技術の最前線に迫る。
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培養肉プラント 食肉、工場で製造する時代に
畜産業から製造業へ。食肉製造のあり方が大きく変わろうとしている。動物を育て食肉を得るのではなく、細胞を培養して集めて加工し、食肉とする新モデルだ。ビジネスチャンスをつかもうと、大手食品メーカーや製造装置メーカーも動き出し…
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アンモニア、専焼で発電 低炭素のエネルギー源に
うまく活用できれば二酸化炭素(CO2)を減らせるエネルギー源のアンモニア。石炭や天然ガスと混ぜて燃やす混焼技術が進歩し、火力発電の低炭素化に道を開きつつある。アンモニアだけを使う「専焼」の技術も実現、新燃料としての存在感…
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車載電池、変わる開発軸 リサイクル対応で次なる競争
日米欧中の工場で、リサイクル材を使った車載電池を量産へ──。本格的な検討を進めているのが、エンビジョンAESCグループである。パナソニックエナジーもリサイクル材を使った電池の量産を予定。エネルギー密度向上とコスト低減を追…
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進化するAI 謝罪文も自動作成する
AI(人工知能)の進化がこのところ急加速している。様々な種類のデータの「意味」を正しく理解し、新しい能力を獲得している。目を見張るような進化の最前線をリポートする。
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クルマの自動ブレーキ 海外サプライヤーが存在感
クルマの自動ブレーキの夜間性能などで海外のセンサーサプライヤーが存在感を高めている。システムの性能差は縮まっており、今後は交差点の右左折や出合い頭衝突への対応などが競争軸になる。システムの競争力を維持するには、センサーの…
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“分身”生かしたリモートワーク 一億総活躍を「アバター」で実現
コンビニ、病院、保険。様々な現場でアバター(分身)を介して遠隔地から接客する技術が導入され始めた。労働人口が減少する日本で、高齢者やハンディキャップのある人の就労支援に役立つと期待が高まっている。既に、大手人材会社は「ア…
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高速道路大改造 難条件の工事がいよいよ本格化
全国で進む高速道路の更新事業は当初、交通量の少ない路線で工事を手掛けることが多かった。それが近年は、難条件下での工事が増えてきている。建設会社は数々の現場で経験を積み、開発した技術を引っ提げ、更新の工事に乗り出す。
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スギから靴、キノコで財布 ビーガンレザーでエコ消費喚起
牛や馬ではなく、植物から革のような素材をつくる「ビーガンレザー」が注目されている。石油の使用量が少なくて済み、脱炭素に貢献できるなどとしてエコ消費の新たな担い手に浮上。米ナイキなど欧米の有力ブランドが靴や衣類で採用し、日…
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マテリアルズ・インフォマティクス データ解析で新しい材料を生む
データをコンピューターによって解析し、新しい材料を生み出すマテリアルズ・インフォマティクス(MI)。10~20年間かかって当たり前だった材料開発を桁違いに高速化し、根底から変える技術だ。新たな材料開発のライバルを生み出し…
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軽自動車より小さな超小型EV 手軽に移動、新興勢も個性競う
新たな移動手段と期待される超小型の電気自動車(EV)の分野で、各社が小型・軽量化技術を競っている。日本では2020年の規制緩和で新規格が創設されて車種が増えつつあるが、本格的な市場開拓はこれからだ。個人需要の掘り起こしに…
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テレビが巨大なスマホに 地上デジタル放送方式の高度化
世界では移動通信技術ベースの「5Gブロードキャスト」が台頭。早ければ2023年にも実サービスを始める国・地域が出てきそうだ。“放送と通信の融合”を超えて、通信に放送がのみ込まれる勢いになっている。
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「ロボットフレンドリー」がオフィスの価値に 清掃や警備、配送担う
オフィスビルの管理運営に、ロボットを導入する機運が高まっている。配送や清掃など、人手不足が深刻な業務の省人化を進める狙いだ。課題はエレベーターなど既存設備との連携。デベロッパーや建設各社による模索が続く。
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技術で変わる建築の「顔」 ファサードの未来
建築の「顔」となるファサード(建物の前面)が、建築の最先端技術が集まる部分となりつつある。脱炭素社会の実現に向けた環境配慮の高まりが、その動きを加速させた。今後デジタル技術も駆使しながら、デザインと機能の高度な掛け合わせ…
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
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総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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グルメサイトという幻
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この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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テスラが仕掛ける電池戦争
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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