ソニーの2018年3月期における部門別営業利益見通しで、稼ぎ頭となるゲーム事業。好業績のけん引役は、据え置き型ゲーム機「プレイステーション4(PS4)」のヒットだけではない。PS4は今期末に累計販売台数が7900万台に達する見込みだが、今期に至っては販売台数が前期から5%減る見通し。13年11月の発売から4年以上が経ち、成熟期を迎えつつなかで台頭する新たな収益の柱。それが、サービスや周辺機器でもうける「リカーリング」と呼ぶビジネスだ。
 ゲーム事業におけるリカーリングの柱は、会員制のネットサービスだ。前機種のPS3時代から始まった「プレイステーションネットワーク」のアクティブユーザー数は月間7000万人に達している。すでに前期にはゲーム事業におけるハードウエア売上高をネットワーク売上高が上回った。
 ソニー次期社長の吉田憲一朗氏が、ソニー全体の成長のカギに掲げるリカーリングビジネス。ゲーム事業でリカーリングが成功した要因は何か。ゲーム子会社、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)でネットワーク事業などを手掛けるグローバル商品企画部長の西野秀明氏に聞いた。

(聞き手は佐伯真也)

据え置き型ゲーム機「プレイステーション4(PS4)」を軸とするゲーム事業が好調です。グローバル商品企画という立場で成功の要因をどう分析していますか。

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