バブル期までの拡大戦略で「共犯」だったはずの銀行は豹変した。容赦なく負債の返済とセゾン解体を迫る銀行に、堤は対峙した。グループ内にも生じた火種を消すため大物政治家に頼る場面もあった。

西武百貨店の元幹部は、ある巨大レジャー施設の開発を巡って堤清二とかつて、こんなやり取りをした。
「西武百貨店がやるのは無理があります。あんなに長期で資金が必要な事業は小売業にはできません。やめるべきです」。こう進言すると堤は激怒した。「そんなこと分かっている。貴様に言われる筋合いなんかひとつもない。あれは西洋環境開発にやらせるんだ」
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