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利子を禁じるイスラム金融では、資金提供者もリスクを負って事業を展開する「投資」が奨励される。リスクマネー供給の必要性が叫ばれる中、事業本位のイスラム金融からいま学ぶべきことは多い。

吉田 悦章[よしだ・えつあき]
国際協力銀行
外国審査部
第3ユニット長
米ハーバード大学留学を経て一橋大学商学部卒、日本銀行入行。2007年に国際協力銀行に移り、12年から現職。京都大学大学院特任准教授。京都大学博士(地域研究)。

 原油価格の上昇によるオイルマネーの台頭や、東南アジアや中東、アフリカなど信者が多く暮らす新興国の経済成長に伴って、存在感を高めてきたイスラム金融。市場規模の拡大ばかりが目立っていたが、最近は根底にある理念も注目を集めつつある。

 創業間もないスタートアップ企業に対するリスクマネー供給拡大や、環境保護、社会性、企業統治の3点を重視する「ESG」投資の普及──。日本経済が直面している大きなテーマを、先取りしている面があるからだ。