藤田公子(ふじた・きみこ])
みずほ銀行 産業調査部参事役
[ふじた・きみこ]1978年生まれ。東京大学法学部卒業。2001年第一勧業銀行(現みずほ銀行)入社、2012年より産業調査部(現職)。専門は航空機、ロボット、3Dプリンターなどの機械産業。

 金融・財政政策に加えて実質的な産業の成長戦略が求められる中、次世代の輸出型基幹産業として航空機への期待が高まっている。

 日本の基幹産業である自動車は、生産の海外移転が進んでいる。その一方、航空機は国産ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」が上市を控え、量産を見据えた産業集積も始まりつつある。

 航空機産業は今後20年間で市場の倍増が見込まれる世界的な成長産業だ。また、日本の強みである各種の素材・加工技術や「すり合わせ」のノウハウを生かし得る高度な製造業でもある。

 しかし、現在の延長線上の成長では、航空機産業が自動車産業に比肩する日本の成長ドライバーとなることは難しい。

 本稿では、その理由を述べたうえで、日本の航空機産業を真に成長の柱とするための方策について考えてみたい。