仮想通貨を使って企業が資金を集める「ICO(新規仮想通貨公開)」が世界中で話題を集めている。従来の資金調達の煩わしさを解消した素晴らしい仕組みとも評されるが、今後の普及は疑わしい。

岩下直行(いわした・なおゆき)
京都大学公共政策大学院教授

1962年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒。日本銀行の初代FinTechセンター長。2017年から現職。PwCあらた監査法人のスペシャルアドバイザーを兼務。

(写真=David Malan/Getty Images)
(写真=David Malan/Getty Images)

 企業や個人が独自の仮想通貨を発行して資金を調達する「ICO=イニシャル・コイン・オファリング(新規仮想通貨公開)」が世界で広がっている。2017年4〜7月には世界のICOでの資金調達額が、VC(ベンチャーキャピタル)による出資額を抜いた。

 企業にとどまらず、北欧のエストニアなど国家レベルで発行を検討する動きも出ている。日本でもICOで資金を集める事例が出始めた。

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