中古品市場の普及に伴い、スマートフォンのフリマアプリが存在感を増している。消費者が「売ることを考えて買う」時代には、企業にも従来とは異なる商品戦略が求められる。

久我 尚子[くが・なおこ]
ニッセイ基礎研究所
生活研究部
主任研究員

2001年早稲田大学大学院理工学研究科修了、NTTドコモ入社。東京工業大学大学院などを経て10年ニッセイ基礎研究所。消費者行動が専門。16年7月から現職。

 主に個人がインターネットを通じてモノや場所を共有(シェア)するシェアリングエコノミー(シェア経済)が、日本で急成長している。内閣府が7月に公表した試算によると、2016年の市場規模は4700億〜5250億円だった。

「モノ」のシェアが存在感増す
●「シェア経済」の内訳(2016年)
出所:内閣府の報告書「シェアリング・エコノミー等新分野の経済活動の計測に関する調査研究」より筆者作成

 シェア経済市場のうち、民泊や駐車場などスペースのシェアが占めるのは1400億〜1800億円。単発で仕事を受注する、家事代行やイラスト制作などの形でサービスを提供するスキルのシェアは150億〜250億円。ネットの仲介業者を通じてスペースやスキルをシェアする働き方を米国ではギグ・エコノミー(Gig Economy)と呼び、配車サービスの「ウーバー」の運転手、便利屋サービスの提供など、新たな非正規の就労形態として急速に成長している。