西濵 徹(にしはま・とおる)
第一生命経済研究所主席エコノミスト
2001年一橋大学経済学部卒業、国際協力銀行入行。ソブリンリスク審査業務などに従事し、2008年第一生命経済研究所入社。2015年より現職。専門は新興国の分析。

物価抑制策が奏功し、個人消費が活性化している(写真=The New York Times/アフロ)

 足元の世界経済を見回すと、近年中国経済への依存度を高めてきた国々を中心に、景気下押し圧力が強まっている。アジアの新興国では、中国を中心とするモノ作りの分業体制に組み込まれた国が多く、中国経済の減速が成長の足かせとなっている。原油をはじめとする資源価格が低下したことで、資源国の景気も停滞する。

 こうした世界経済を取り巻く不透明感をよそに、堅調な景気拡大を続けているのがインドである。2016年度の経済成長率は7.6%と前年度(7.2%)から加速する見込みで、伸び率では中国を上回っている。

 インドの経済成長を促す一因となっているのが、2014年の政権交代を経て誕生したナレンドラ・モディ政権による経済政策、いわゆる「モディノミクス」であろう。