教育分野でのICT活用「EdTech(エドテック)」が広がり、学校教育が変わりはじめた。 教える役割が次第にデジタルに置き換わることで、教員に求められる能力も変化する。

日戸 浩之[にっと・ひろゆき]
野村総合研究所
上席コンサルタント

1962年生まれ。東京大学文学部社会学科卒、同大学院経済学研究科修士課程修了。専門はマーケティング戦略、教育などのサービス業の事業戦略の立案など。

 学校教育の現場でICT(情報通信技術)を活用する取り組みが広がると、学校で知識を教える役割の一部は電子教材が担うようになる。教員の役割は指導者から、学習者を励ますメンターのようなものに変わるだろう。

 教育現場でのICT活用は、Education(教育)とTechnology(技術)を掛け合わせた「EdTech(エドテック)」という造語で呼ばれている。総務省の研究会資料によれば、2020年のEdTechの世界市場規模は11兆円超と、15年実績の2倍以上へ急成長する見通しだ。

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