石川友博(いしかわ・ともひろ)
流通経済研究所 主任研究員
1995年慶応義塾大学経済学部卒業。電機メーカー、コンサルティング会社を経て、2010年に流通経済研究所に入所。日本卸売協会の専務理事も務める。

(写真=アフロ)

 食品流通業界で、本当は食べられるのに廃棄する「食品ロス」を減らす取り組みが広がりをみせている。

 環境対応や社会問題への姿勢を運用指針に掲げる「ESG投資」への関心が高まるなか、メーカーや卸、小売りなどの関連企業にとっては、食品ロス対応が企業イメージを左右しかねない状況にもなってきた。

 農林水産省によると、日本で発生する食品ロスは年間約632万トン。これは貧困にあえぐ人々などに対して世界で援助されている食料量(約320万トン)の約2倍にあたる。日本人1人あたりでは1日約136g。お茶わん1杯のご飯にあたる食品を、口に入れることなく毎日捨てている計算だ。

日本人の「もったいない精神」どこへ?
●国内で食べられるのに廃棄されている食品の規模