AI(人工知能)やビッグデータが注目を浴びる昨今だが、データに頼らない問題解決法もある。それが「仕掛学」だ。人が思わずしたくなるように“仕掛け”ることで、行動を変えられる。

大阪大学 大学院経済学研究科教授
1998年大阪大学卒業。東京大学大学院で博士(工学)取得。スタンフォード大学客員研究員などを経て2017年7月より現職。著書に『仕掛学』(東洋経済新報社)など。
長時間残業、生活習慣病、ごみのポイ捨て……。私たちが日常生活で直面したり、社会が抱えている問題の多くは、人間の行動が原因となっている。このような問題に対する方法の一つが、筆者が提唱している「仕掛学」である。
仕掛学は、思わず行動したくなるような「仕掛け」を設けて間接的に人の行動を変え、結果として問題を解決しようとするものだ。長時間残業の是正をトップダウンで呼び掛けたり、ポイ捨て禁止の張り紙をしたりするなど、“正攻法”を講じても効かない場合は少なくない。頭では分かっていても行動変容につながらない場合に、仕掛けは有望なアプローチとなる。
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