
立命館大学 社会学研究科教授
1993年一橋大学社会学部卒業、2008年一橋大学大学院博士後期課程満期退学。博士(社会学)。2014年4月から現職。専門は計量社会学、家族社会学。

働き方改革の機運が盛り上がっている。女性の活躍推進、税制改革、同一労働同一賃金など、日本におけるこれまでの働き方を変えていこうという趣旨の政策が次々に打ち出されている。その中でも焦点になっているのが、長時間労働の抑制だ。
労働時間の短縮を目指す政策の趣旨は、2つある。ひとつは健康、もうひとつは男女共同参画だ。特に2016年には「過労死等防止対策白書」が初めて発行されるなど、所定外労働時間の削減は、政治的立場の違いを超えた共通目標になっているといってよい。
次に、長時間労働は女性を間接的にキャリアから締め出してしまう大きな要因となっている。育休明けに短時間勤務を続けていると、出世コースから外れてしまう。
男性も女性も同じように労働時間を減らすことができれば、家事負担も均等化し、仕事での女性の能力開発のチャンスはもっと増えるはずだ。
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