財政
田村 賢司
たむら・けんじ
本誌主任編集委員。税財政、社会保障、企業財 務、会計などが専門。

 これほど盛り上がりに欠ける参院選はあっただろうか。原因の一つは、与野党が消費税の引き上げ延期で歩調を合わせたこと。社会保障でも違いは少なく、争点とはならなかった。

 「参院選」と「国勢調査」と「日本医師会会長選」──。

 あえて三題ばなし風に並べてみると、今回の参院選の不可思議さが浮かび上がる。与野党とも消費税の引き上げを再延期(一部野党は消費増税そのものに反対)としながら、一方で社会保障の充実策は進めると主張し、分かりにくいことこの上なかったからである。

 ニュースとして扱いは大きくはなかったが、6月29日に2015年国勢調査の抽出速報集計が公表された。65歳以上の高齢者人口が調査開始以来初めて、全ての都道府県で15歳未満の子供人口を上回ったという。つまり、全国津々浦々どこへ行っても高齢者の存在感が一段と大きくなっているというわけだ。

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