日産自動車が新型「リーフ」で徹底的にこだわった技術要素がある。誰もが気軽に操れる「使い勝手」と、走る喜びにつながる「乗り味」だ。EVの基盤技術は初代リーフですでに確立済み。そんな自信が、クルマが持つ本来の魅力を磨くことに目を向けさせる。商品としての価値をどこまで高められるか。これからのEV競争を勝ち抜く上で、手を抜くわけにはいかなかった。
2016年暮れに近づいたある日、日産テクニカルセンター(神奈川県厚木市)内の風洞実験設備に突如、大きな歓声が響き渡った。
「やっとできたな」
そう言ってたたえ合っていたのは、17年秋に発売予定の新型「リーフ」の開発メンバーたちだ。風洞実験の結果、高級車並みの静粛性と航続距離の延長に欠かせない空気抵抗の抑制において、社内で設定していた厳しい目標をクリアしたばかりだった。
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