「千載一遇のチャンス」。エヌビディアは経営資源を一気にAIへ振り向けた。ただし、それによって同社は多大な“犠牲”を払った。前回に引き続き、その一部始終を、ジェンスン・フアンCEO(最高経営責任者)が語る。

1993年創業。ゲームやパソコン用の画像処理が得意な半導体「GPU」を主力製品とする。生産を外部に委託するファブレスメーカーで、台湾積体電路製造(TSMC)と韓国のサムスン電子に製造を委託する。
ニッチ企業の性格が強かったが、培った高度な画像処理技術を生かし、AI用の半導体で台頭。2017年1月期の売上高は69億1000万ドル(約7900億円)。AI関連事業の急拡大によって、前年同期比で2200億円も増加した。今期に入ってさらに成長ペースが加速している。
日経ビジネスオンラインで同社の実力を詳報したところ大きな反響を呼んだため、加筆して集中連載する。

エヌビディアのGPU(画像処理半導体)はゲームやスーパーコンピューターの世界でシェアが高く、世界的に有名でした。そのGPUがAI(人工知能)、特にディープラーニングで力を発揮するとフアンさんは気付いた。ただし、「気付く」のと「それをビジネスにする」のとでは大きな違いがあります。
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