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前回までのあらすじ

 フジタヨーシュウ堂常務の大木将史は、コンビニエンスストアを日本で展開したい思いに駆られる。だが、社長の藤田俊雄は慎重だった。そんな中、将史は、スーパーサカエを率いる仲村力也から、うちに来ないかと誘われる。将史は断るが、その際、米国のコンビニエンスストア会社サウスカントリーがスーパーサカエに提携を打診し、仲村が断ったことを知る。将史は改めて俊雄を説得する。

「彼は断ったのではありませんか」

 サウスカントリー社が提携を打診した、スーパーサカエの仲村がコンビニエンスストアに参入するだろうという将史の言葉を聞いて、俊雄は動揺した。

「断ったということは、関心があることの裏返しだと考えます。仲村氏は他人のやらないことをやります。仲村氏がやった後、私たちがやってもそれは模倣にすぎません。その時は遅いんです」

 将史は強い口調で言った。