前回までのあらすじ

 戦争を生き延び、商人になることを決意した藤田俊雄は戦後、異父兄の貞夫、母とみゑとともに北千住の洋品店ヨーシュウ堂を盛り立て、東京で名を馳せる繁盛店へと成長させた。しかし商売の師とも仰いでいた貞夫が急逝。貞夫亡き後のヨーシュウ堂のかじを取るため、社長になることを決意する。だが店の売り上げが伸び続ける中、どのような店づくりを目指すべきかという新たな悩みが生まれた。

 池田首相が牽引するであろう高度成長の波に乗らねば、ヨーシュウ堂は生き残れないかもしれない。客の心を掴み、成長するのは果たしてデパートか、スーパーか。どちらなのだろうか。ヨーシュウ堂はどの道を進めばいいのだろう。

 夕食時のことだ。