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前回までのあらすじ

 スーパーマーケット、フジタヨーシュウ堂専務の大木将史は、米国のサウスカントリー社と提携し、日本でコンビニエンスストアを展開しようと奔走する。都内で酒屋を営む本山憲夫は、新聞報道で両社の提携を知り、コンビニエンスストアに挑戦したいと考える。時は1973年。オイルショックに伴うモノ不足の不安が募り、フジタヨーシュウ堂にも大勢の客が詰め掛けた。社長の藤田俊雄は店にいた。

 スーパーの店頭からトイレットペーパー、洗剤、砂糖、小麦粉とどんどん商品が消えていく。

 このまま商品がすべてなくなれば、暴動になるかもしれない。

 しかし無いものはない。俊雄は勇気を奮って、洗剤は売り切れました。明日、ご来店くださいと叫んだ。

 目の前に並んでいる主婦がどっと勢いよく迫って来る。俊雄は足を広げて踏ん張る。

 「売り惜しみしているんでしょっ!」