50以上の衣料ブランドを持つSPA(製造小売業)がセレクトショップ業態を並立する独特の経営形態を模索し始めた。 現場に店づくりの権限を委譲して、幹部には1回のボーナスで1000万円を支給することもある。 業界標準の2倍のスピードで商品を入れ替えるユニークな経営スタイルは、ゾゾタウンやユニクロに対抗できるのか。

(写真=都築 雅人)

 10月5日午前11時。東京・原宿の明治通り沿いに衣料品小売りのパルグループホールディングス(大阪市)が新規開店した衣料・雑貨店「ベースヤードトーキョー」は、これまでの店舗とは趣が全く異なるものだった。とがったデザインや落ち着いた色合いなど印象が違う5つのブランドがゾーンを区切って商品を並べている。

10月5日に開業した「ベースヤードトーキョー」。黄色と紫色を基調にイメージを刷新した「チャオパニック」(上)や「ミスティック」(下)など、パルグループの看板ブランドが出店(写真=2点:都築 雅人)

 同社の基幹ブランド「チャオパニック」がとりわけ目を引く。このブランドの通常店舗は、自社で企画・製造したオリジナル商品が6割程度を占め、4割の仕入れ商品を加えて構成してきた。一時はオリジナル商品が7割まで増えたという。ベースヤードトーキョーではその割合を逆転。7割を占める仕入れ商品にオリジナル商品を交ぜ込み、セレクトショップの側面を強めている。他社の有名ブランドを紹介する期間限定コーナーを設け、古着も多く扱うなど、商品の幅はぐっと広がった。