少子高齢化で国内市場が縮小する中、過去最高益を記録した。V字回復を支えるのは、「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」といった定番商品だ。だが、老舗メーカーならではのリスクが潜む。ベテラン社員の「暗黙知」をどう継承していくか。

35年の歴史を持つ「ゾイド」。シリーズ初代を立ち上げたベテラン社員がいまなお開発現場の最前線で活躍する(写真=陶山 勉)

 9月上旬に開催された「クリスマスおもちゃ見本市」。玩具メーカーと玩具流通が一堂に会するイベントで、「おもちゃ屋が選んだクリスマスおもちゃ」ランキングが発表された。今年、「男の子向け」「女の子向け」「知育・幼児」「ゲーム・パズル」「バラエティ」の5部門のうち、3部門で1位を獲得したのが創業94年の老舗玩具メーカー、タカラトミーである。

 ゲーム・パズル部門では今年50周年を迎えた定番商品「人生ゲーム」が1位を獲得。同じく1位を獲得した女の子向け部門とバラエティ部門は近年発売した商品だ。その他、誕生50年を超える「プラレール」や「リカちゃん」といったおなじみのブランドがそれぞれ4位、2位に入るなど、定番が根強い人気を誇る。しかも、いずれもタカラトミーの独自ブランドだ。競合のバンダイナムコホールディングスも男の子向けで1位を獲得したが、テレビ番組「仮面ライダー」関連の玩具。同社の社員が「定番の魅力を維持する力はうちより魅力的」と称賛するほど、タカラトミーの定番の強さは際立つ。