1858年(安政5年)創業の老舗企業。ゴマ油で5割近いシェアを持つ。人口減少や、若年層の料理離れなど逆風が吹く中、増収増益を続ける。「ゴマ一筋」を貫きながら、自ら需要を創出して市場を広げる地道な努力が成果を上げている。

<span class="fontBold">黄色のキャップと形状が特徴的なかどや製油の商品</span>(写真=スタジオキャスパー)
黄色のキャップと形状が特徴的なかどや製油の商品(写真=スタジオキャスパー)

 東京都新宿区にあるイオングループの小型スーパー「まいばすけっと」。店内の調味料売り場に並ぶゴマ油はイオングループのPB(プライベートブランド)商品しかない。商品を絞り込みながら、PBを強化する戦略のため、トップブランドのかどや製油の製品でさえ置かないという判断だ。

 安価なPBを強化する小売業の動きは、かどやのような消費財メーカーにとって強い逆風なのだが、同店の売り場を回ると「ゴマ一筋」で生き残ってきた、かどやのしぶとさの一端が見える。菓子売り場には、せんべいの菓子の袋に、おなじみの黄色のキャップのゴマ油の絵が描かれた商品があった。かどやと米菓メーカーの「金吾堂製菓」が、コラボレーションした。せんべいの製造過程で、ゴマ油を使って風味をつけた。積極的に取り組んでいるコラボ製品の一つだ。

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