高速バス業界に、後発ながら新風を吹き込んだ。派手な車体だけがもはや売りではない。顧客ニーズを的確にとらえる作業をおろそかにせず、販売にはビッグデータをフル活用する。データは会社と安全運行の屋台骨。安易な価格競争に陥りがちな業界で異色の輝きを放つ。

(写真=栗原 克己)

 日が暮れると、ひときわ目を引くピンク色のバスが列をなし目的地へ動き出す。JR新木場駅から歩いて5分。高速バス大手ウィラーエクスプレスジャパン(東京都江東区)の本社近くでは、今や日常的な光景になった。

 広大な敷地にずらりと並ぶ夜行バス。外装はどのバス発着所でも目立つようピンク色、車内は広々とした2列掛けや3列掛けが多い。シートを包み込むように仕切りを設け、バス内でほぼ個室を実現できるものもある。

 今でこそ、どのバス会社も「快適仕様」をうたうが、先駆けはウィラーだ。