シリーズ
テクノスコープ

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母なる海で電力を安定供給
海洋国家である日本で、海の力を利用した発電技術の開発が進む。海流や海水の温度差などを活用して、1年を通して安定的に発電できるのが特徴だ。原子力発電所の再稼働が難しい中、課題となっている「ベース電源」に育つ潜在力がある。
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未知の攻撃をあぶり出す
年々、巧妙化するサイバー攻撃によって、重大な情報を盗まれる危険が高まっている。ウイルス対策ソフトなどで悪意のあるソフトの侵入を防ぐ従来型手法では限界がある。発想の転換で「未知の攻撃」をあぶり出す高度な技術が、実用化間近と…
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検便でがんやうつを早期発見
検便するだけでがんやうつの発症リスクが未然に分かり、防げる時代が来るかもしれない。そのカギを握るのが、腸の壁一面にお花畑のように広がる細菌の生態系「腸内フローラ」。ゲノム解析が速く安くできるようになったことで、腸内フロー…
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不審者の“オーラ”を検知
犯罪をたくらむ人物がまとう、独自の“オーラ”を検知するシステムが日本に上陸した。監視カメラで撮影した映像を基に不審者を素早く特定し、テロや犯罪を未然に防ぐ。東京五輪まであと4年。ソフトとハードの両面で、監視カメラが急速に…
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出力アップで普及に追い風
本格的な普及期を迎えつつある小型風力発電。他の再生可能エネルギーに比べ高値に設定された買い取り価格が普及を後押しする。風車の出力向上と設備全体のコストダウンを目指した多くの技術革新が起きている。
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悪玉ドローンをあぶり出す
軍事目的で開発されたドローンが今、宅配や農薬散布などの民間用途で使われ始めている。一方で、危険物を運搬できることから、テロの道具として悪用される懸念も出てきた。そんな「悪玉ドローン」を撃退するため、飛来を検知するシステム…
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微粒子との戦いに圧勝
花粉やウイルスなどの脅威から守ってくれるマスクは近年、飛躍的に機能が向上した。1mmにも満たない厚さのマスクが、ほぼ完璧に微粒子の侵入を防げるのはなぜか。「高機能マスク」と呼ばれる製品を分解してみたところ、想定外の物質が…
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着るだけで手軽に健康管理
衣服に取り付けたセンサーで心拍数や姿勢などを測るスマート衣料。データは無線でスマートフォンに伝え、健康状態を手軽に確認できる。スポーツウエアや作業着、医療用などに用途が広がりつつある。
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細胞レベルの「冷凍革新」
食品の保存などに使われてきた冷凍技術が革新を遂げようとしている。細胞の組織を破壊せずに冷凍できる物質の商品化や新型冷凍装置の開発が本格化。用途も食品に限らず、臓器移植や航空機の安全確保など幅広い分野に広がってきた。
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ベテランの抽出法を再現
喫茶店のマスターが入れたコーヒーは、なぜ家で飲むよりおいしいのか。プロのノウハウをチェーン店でも再現できるよう、コーヒーメーカーが進化。コーヒー豆ごとに最適な抽出方法を編み出し、機械が人を凌駕しつつある。
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「洗濯」が家事から消える!
人生で累計1年間を費やすともいわれる洗濯物の折り畳み作業。洗濯物を放り込み、ボタン一つで面倒な作業とおさらばできる。忙しい現代人の関心を集めそうな装置が、2016年度中の予約販売開始に向けて開発中だ。
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スマホ技術でリアルを演出
装着すると目の前に別世界が広がる仮想現実(VR)用ヘッドマウントディスプレー(HMD)。スマートフォンや薄型テレビの技術を転用しながらも、消費者にこれまでにない体験を提供する。2016年はソニーグループなどの大手が新商品…
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「最終ゴール」に迫る人工知能
チェスや将棋で人間を凌駕するようになったAI(人工知能)。「最後のゴール」とされる囲碁で、人間の頭脳の限界に迫ろうとしている。米IT大手も開発競争に参入。ビッグデータ解析を応用し、進化に拍車がかかる。
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採血1回で13種類のがん識別
たった数滴の血から13種類のがんを発見できるシステムの開発が進む。早期段階のがんも見つけられるのが特徴で、2018年度までの実用化を目指す。多くの命を救う可能性がある上、アルツハイマー病など認知症への転用も期待されている…
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肉眼を凌駕するカメラの「目」
デジタルカメラの「目」であるイメージセンサーの進化が著しい。肉眼では認識できないスピードや、暗闇での撮影を可能にする。今号からの新連載では、身近にある技術革新を掘り下げていく。