シリーズ
テクノスコープ

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「風任せ」にはもうしない
電気を「圧縮空気」や「熱」に変換する「次世代型蓄エネルギー技術」の開発が進む。風力などの再生可能エネルギーは、天候で発電量が急変するため、電力系統に負担がかかる。蓄エネ技術を使えば、安定した発電が可能になり、再エネの普及…
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空中戦のルールを変える
今年度から日本で本格的な配備が始まった最新鋭ステルス戦闘機「F-35AライトニングII」。「忍び」という意味のステルス性能を生かし、これまでの戦闘機とは異なる競争軸を打ち立てた。北朝鮮や中国の脅威が高まる中、F-35の技…
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上空700kmから魚群を予測
人工衛星やドローンなど「上空」からの観測データが、漁業に革命を起こしつつある。地上からのマイクロ波を分析し、海水温の分布を把握。漁場探しや養殖に役立てる。「勘と経験」ではなく「データ」の活用が、後継者不足に悩む漁業の復活…
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背景が透ける未来のテレビ
ガラスのように背景が見える「透明ディスプレー」の実用化が見えてきた。屋外の広告看板だけでなく、自動車のガラスや建物の窓も一変する。テレビやスマートフォンの「次」を模索するメーカーが、競争を加速させている。
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お世辞を言わない接客マシン
AI(人工知能)を接客やマーケティングに活用する企業が日本でも増えてきた。豊富なデータから導く推奨機能など、コンピューターならではの強みを生かしている。日経デジタルマーケティングの専門記者が最新事例を解説する。
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時速285kmを80秒で止める
大地震が発生した際、高速移動している新幹線はどのように安全性を確保しているのか。初期微動を検知して送電を瞬時に止めるシステムを中心に、幾重もの対策が施されている。鉄道にも詳しいテクニカルライターが東海道新幹線の地震対策を…
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がん検査は「線虫」にお任せ
線虫や犬など動物の力を活用し、がんを早期発見する試みが始まった。手掛かりは動物にしか分からない、がん患者に特有のかすかな「臭い」だ。パーキンソン病の早期発見にも、臭いが重要な役割を果たすことが分かってきた。
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区切りが圧迫感を減らす
横浜市の港南区に、区役所と消防署が同居する総合庁舎が完成した。その外装は、住宅地に隣接する大型建物のボリューム感を抑えるのと同時に、自然の光や風を活用する環境性能を意匠に生かしたデザインだ。
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機械を人間のパートナーに
音声は「クリック」「タッチ」に続く新世代の操作方法として脚光を浴びる。深層学習技術を活用することで、過去5年ほどで精度が高まった。家庭、商業施設、コールセンター……。利用場面を問わず実用化が進む。
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燃焼させず、有害物質を低減
火を使わずに電気で加熱する「加熱式たばこ」が国内でヒットしている。有害物質の少なさが特徴で、各社は喫煙スタイルや加熱法に工夫を凝らす。ただし健康への影響は不明なままで、規制次第では普及拡大を左右しかねない。
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脅威に対抗する空の「盾」
北朝鮮からのミサイル攻撃の脅威は「これまでと異なる次元に達した」(安倍総理)。米政権も北朝鮮に対する「戦略的忍耐の時代は終わった」と表明し、軍事行動も視野に入る。もし、日本に弾道ミサイルが飛来してきたらどう防ぐのか。元航…
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「Nintendo Switch」を分解
任天堂は3月、挽回を期して新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」を発売した。コントローラーにリアルな触覚フィードバック機能を備え、新しい体験を提供している。エンジニア向け専門誌「日経エレクトロニクス」が分解し、同機能の秘密…
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鮮度を保ち、うまみ引き出す
食材を一定期間寝かせることで、うまみを引き出す「熟成」技術。氷点下ながら食材が凍らない、ギリギリの温度帯で熟成した製品開発が進んでいる。厳密な温度管理ができる専用の大型冷蔵庫も登場し、市場は広がりそうだ。
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遅いが安く、遠くに届く
低コストで省電力、遠距離まで通信できる無線技術「LPWA」が登場。IoTのアイデアを具現化できるとして、多くの企業が開発競争を始めている。牧場での乳牛管理からトイレの空き状況把握まで、サービスは百花繚乱だ。
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柄物衣料、主役はプリンター
アパレル産業に不可欠な染色工程で革命が起きつつある。インクジェットによる「捺染(なっせん)」や、「超臨界流体」を使った無水染色が注目を集める。排水に伴う公害問題を改善できるだけでなく、リードタイムの短縮にもつながる。
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海の生態系破壊を防ぐ
船舶のバランスを保つため、船底のタンクに搭載する「バラスト水」。貨物船には不可欠だが、海水と一緒に生物が移動すると生態系破壊につながる。バラスト水管理条約の発効を9月に控え、処理技術の開発が加速する。
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新素材で構造を単純化
クルマの燃費を高めるためには、車体の軽量化をさらに進めるのが最も効果的だ。カギを握る新素材が、アルミニウム(Al)合金やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)だ。自動車専門誌「日経Automotive」から最新事例を紹介す…
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ビッグデータ、IoTで停電防ぐ
電力需要が伸びた1970年代以降に導入された送電設備に今、老朽化の影が忍び寄る。だが電力各社は、原子力発電所が停止する厳しい状況下、設備刷新に十分な投資ができない。そこで進むのが、AIやセンサーを駆使した点検作業の省力化…
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スマホが「10倍」高速に
2020年のサービス開始を目指す第5世代移動通信システム(5G)。「高速・大容量」「超低遅延」「多数端末接続」が特徴で、IoTの実現に不可欠だ。動画配信から自動運転まで、新たなサービスを陰で支えることになる。
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おむつからおむつを作る
高齢化社会に伴い、増加しているものが「紙おむつ」だ。廃棄量が増えるにつれ、リサイクルへの取り組みが進んできた。おむつをリサイクルし、またおむつに戻す技術も実現が近づきつつある。