吐く息に含まれるごく微量のガス成分を高感度に検知するのが呼気センサーだ。近い将来、酒気帯びだけではなく生活習慣病の診断にも使われるかもしれない。スマートフォンと組み合わせれば、血液検査よりも簡便に身体情報を確認できる。
生きていくために繰り返される呼吸。呼気中には酸素や二酸化炭素のほか、微量ながらガス成分も含まれている。
こうした揮発性のガス成分の種類を特定したり、濃度を測定したりするには、従来「ガスクロマトグラフィー」と呼ぶ高価で大型の分析装置が必要だった。最近では半導体センサーを使って、特定のガス成分だけを高感度に検出できる技術が次々と開発されてきた。
富士通研究所は携帯型呼気センサーを使ってストレス性疲労を測定する技術を開発、2017年5月の「第11回 ITヘルスケア学会学術大会」で発表した。呼気中のアンモニア濃度が、唾液中のストレスマーカーの濃度と高い相関を持つことに着目。国立病院機構東京医療センターとの共同研究の成果である。
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