強度に優れ、加工もしやすいコンクリートはひび割れしやすいという弱点を抱える。バクテリアを混ぜて自己治癒能力を持たせたコンクリートをオランダ・デルフト工科大学が開発。バイオ技術を建設分野に生かす融合研究は、愛媛大学でも成果を上げつつある。

バクテリアの働きで、コンクリートのひび割れは約2カ月でほぼ修復された
(写真=デルフト工科大学提供)

 インフラの長寿命化や維持管理の合理化といった視点で、近年、注目度が高まっているのが自己治癒(修復)能力を持つ建材だ。

 安倍政権が2013年に掲げた「日本再興戦略」には、「自己修復材料などのインフラ長寿命化に貢献する新材料の研究開発を推進する」と明記された。自己修復材料などの世界市場が30年に30兆円に達するとのロードマップも掲げている。

 自己治癒能力とは、材料自身に含まれる成分や事前に仕込んでおいた成分などをもとにして、ひび割れなどの損傷を修復する性能を指す。既に、高分子材料や金属材料など様々な領域で研究や開発が進められている。