従来のコンピューターに比べて1億倍高速とされる夢のマシン。カナダのベンチャー企業が世界初となる商用機を発表して以降、開発競争は激化している。実用を見据えた「使い道」の議論も進む。夢は既に現実になりつつある。
2018年度予算の概算要求に32億円──。文部科学省による「量子コンピューター」に向けた集中投資が話題を呼んでいる。10年で数百億円をつぎ込む予定だが、欧米では既に桁が違う資金が動き始めている。
夢物語とさえいわれた量子コンピューターの実用化が、にわかに現実味を帯びてきた。11年にカナダのベンチャー企業のディーウェーブシステムズ(D-Wave Systems)が商用化した後、米航空機製造大手のロッキード・マーチン社や米航空宇宙局(NASA)などが相次いで採用。米グーグルなどのIT大手も技術開発を本格化した。米IBMが今年5月に最新の試作機を公開するなど、開発競争はさらに激化している。
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