人事担当者の経験と勘が頼りだった企業の採用活動に技術革新が訪れている。AI(人工知能)を活用した「HRテック」が、人事担当者の役割を肩代わりする。データ分析を基に職場の雰囲気を改善し、生産性を高める動きも始まった。

人工知能が欲しい人材を一本釣り
●NECの人材マッチングシステムの仕組み
(写真=時事)

 2017年卒の大学生・大学院生の採用活動が本格化している。多くの企業が10月1日に内定式を予定しており、8月には面接選考がピークを迎える。昨年度よりは面接期間が長くなったが、短期決戦に変わりがない。リクルートワークス研究所によると2017年卒の大卒求人倍率は1.74倍。学生優位の売り手市場が続いている。

 短期決戦で重要になるのが、自社で活躍できそうな学生を素早く見分け、的確にアプローチする技術だ。

学生優位の売り手市場で短期決戦
●2017年卒の採用スケジュール
10月1日に内定式を実施する企業が多く、約3カ月間で内定者を決めなければならない。優秀な学生は他社と争奪戦となる

 そんな中、今年の採用活動では新しい“面接官”が登場した。AI(人工知能)である。これまで人間が手掛けてきた書類選考や1次面接をAIが代行し、業務負荷を大幅に減らしつつ採用の精度を高める。さらに、職場の雰囲気を改善し、最適な人材配置を考える役割もAIが担い始めた。企業活動の根幹となる人事分野にAIなどの技術を活用することを、総称して「HR(Human Resources)テック」という。