遠く離れたモノの「手触り」を手元で実際に感じることができる未来は遠くない。視覚、聴覚に次ぐ「第3の情報伝達」であるハプティクス(触覚技術)。ロボットやスマートフォン、VR(仮想現実)など用途は広く、潜在市場は数十兆円とも言われる。

ロボットがつかんだ感触が手に伝わる
●慶応義塾大学が開発したハプティクスロボット
ロボットがつかんだ感触が手に伝わる<br/ >●慶応義塾大学が開発したハプティクスロボット
(写真=吉成 大輔)
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 慶応義塾大学新川崎タウンキャンパス(川崎市)の一室に、ポテトチップスをアーム型ロボットでつかむという、一風変わった実験装置がある。手元にあるのはハサミの取っ手のような器具。離れた位置にあるアームが、それと連動して動く。取っ手を動かすと、アームもそれに応じて開いたり閉じたりする。ここまでは既に実現されているロボット技術。驚くのはこの後だ。

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