住宅内の家電がいつどのように使われているか、簡易な装置で把握する。家電にはそれぞれ特徴的な電流の流れがある。これを手がかりに稼働状況を割り出す。宅配業者から保険会社まで、多くの企業がその情報を活用しようと動き出した。

電流を分析し、稼働中の家電を割り出す
●家電分離の仕組み
出所:インフォメティス(写真=的野 弘路)

 冷蔵庫に洗濯機、テレビ──。住宅内に数多くある家電製品の稼働状況をリアルタイムに把握できれば、住人の生活パターンや家族構成などが手に取るように分かる。その情報は消費者向け商品やサービスを手掛ける企業にとって宝の山。例えば見守りサービスの事業者は炊飯器の稼働状況を基に、高齢者がきちんと食事を取っているか正確に把握できる。

 これまでもHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)などを活用すれば、家電の使用状況を把握できた。ただシステムを導入するにはコストが重く、対応する家電をそろえるなどの手間もかかった。そこで電力の送配電事業を手掛ける東京電力パワーグリッド(東電PG)が目を付けたのが分電盤だ。住宅内に取り付けられ、電力会社から送られてきた電気を各部屋の照明器具や電化製品に供給している。「ここに簡易なセンサーを取り付ければ、個々の家電の動きが見えてくる」(東電PG経営企画室の柳達也氏)という。そこで同社は日立製作所などと組み、昨年11月から実際の住宅で実証実験を開始。今年3月をめどに検証を終え、早ければ年内にも実験的に見守りサービスなどの事業につなげたい考えだ。