企業の持続的な成長に欠かせない財務戦略。注目企業の「次の一手」を紹介する。
シリーズ
シリーズ財務が変える企業のカタチ

完結
9回
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創業165年で始めたROE改革
ROE(自己資本利益率)の重要度は分かっていても、改善策が見つけられない企業は多い。インテリア商社大手、サンゲツは独自の事業効率化策でこの難題に挑んでいる。仕入れから資金回収までの速度を測る指標を使い、事業の改革を進めて…
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松本流、「単純指標」使い社内改革
2009年の松本晃・会長兼CEO(最高経営責任者)就任後、業績が急伸したカルビー。売上高や営業利益など、シンプルな指標を見て即座に変化に対応し、社内の改革を進めている。ムダな仕事を排除し続ける速さと徹底ぶりが、松本流だ。
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資産効率を高めながら事業再編
オリックスがリース、金融、不動産など既存事業と新規事業の選別に動いている。狙うのは、資産の増加を抑え、効率よく稼ぐ空港などの運営事業の拡大。独自指標である「OVA(オリックス付加価値)」とROAが事業の取捨選択の柱だ。
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資産効率高め「成長の壁」突破へ
株式再上場から3年半余り。日本航空(JAL)は今期、過去最高水準の営業利益を稼ぐ見込み。しかし、金融市場では「成長の壁」が意識され、株価も世界のライバル勢より割安なままだ。大規模な航空機投資を控え、資産効率を一層重視する…
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事業別の「内部資本金」で成長加速
パナソニックが事業部の資本効率を高めるための財務改革に取り組んでいる。債権者や株主が期待する以上の利回りを稼ぎ、資金を効率的に使うための改革だ。事業部が自ら事業を作り変え、資本効率を改善することで全社の収益力底上げを狙う…
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稼ぐ速度アップで現金手厚く
M&A(合併・買収)を駆使してグローバル企業に駆け上がった日本電産。だが、その裏で資金の効率活用を図る経営改革にも力を入れてきた。運転資本の圧縮を図る「キャッシュ化速度」指標を基に製造の現場まで変えた。
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キャッシュを「貯金」から「還元」へ
国内の自動車メーカーの中でも「効率よく稼ぐ」力で群を抜く富士重工業。ここ数年の業績は絶好調ながら、財務体質の強化を優先し、配当など株主還元拡大には慎重だった。自己資本比率50%超えが見えたことで配当増に転換。生産能力増強…
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「効率」と「種まき」の二兎を追う
株主が求める経営効率の向上と、将来の収益源になる新薬の開発をどう両立させるか。アステラス製薬では、開発のテーマ選定とプロセスにメリハリを付ける試みが軌道に乗っている。欧米の巨大企業が進める、規模拡大を狙ったM&A(合併・…
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「伸ばす」か「縮小」か、事業を評価
日本企業は6期連続で経常増益となる見通しだが、株・為替の乱高下など先行きは不透明だ。持続的な成長に欠かせないのが財務戦略。本誌は今号から、注目企業の「次の一手」を連載する。初回は川崎重工業。多様な事業を抱える「機械の百貨…
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小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
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クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
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菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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1000年企業の肖像
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10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
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河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
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ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
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大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
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フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
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テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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