シリーズ
中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス

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「良心的知識人」の相次ぐ自殺が示す中国の混沌
中国で改革派、開明派とされる「良心的知識人」の死が相次いでいる。死因はほとんど「うつ病による自殺」とされている。なぜ、これほど続くのか。なぜ、みな同じ死因なのか。彼らを死に追い込んだ「正体」について考える。
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東シナ海、中国戦闘機の「攻撃動作」はあったか
6月17日、東シナ海上空で自衛隊機と中国軍戦闘機が異常接近した。政府は「中国軍機が攻撃動作を取った事実はない」と発表したが、疑問が残る。中国軍機による挑発はその度を増している。もう、見て見ぬふりでは済まない。
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「草の根民主」勝ち取った烏坎村に、再びの乱
広東省・烏坎村の村長が汚職容疑で逮捕され、村民が抗議デモを展開している。中国の農村にありがちな「群衆事件」と違うのは、烏坎村が数年前に「草の根民主」を勝ち取った村であることだ。「再びの乱」は何を意味するのか。
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銅鑼湾書店事件、「ノーと言える香港人」の告発
中国当局に拘束されていた香港銅鑼湾書店の店長・林栄基氏が香港に戻り、会見を行った。連行、監禁、尋問、圧力。中国の強権が香港人の自由、香港の核心価値を揺らす。国際社会は断じてこれを見殺しにしてはいけない。
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中ロ軍艦「尖閣」同時侵入、問われる日本の忍耐
6月9日、尖閣諸島周辺の接続水域に中国の軍艦が初めて侵入した。同じタイミングでロシアの軍艦も侵入した。偶然か? 中ロの結託か? 日本への威嚇行為は止まらない。今、日本に求められているのは「事態を見抜く目」にほかならない。
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天安門から27年、香港「独立派」乱立の意味
天安門事件から27年目の6月4日を私は香港で迎えた。今年の香港はとくにざわついて、不安定な気がしたからだ。2014年秋の雨傘革命の“挫折”を経て、民主派とは別の主張の独立派が台頭している。これをどう見ればよいのか。
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G7とオバマ広島訪問、中国「日本猛攻」の意味
8年ぶりの日本でのG7と、オバマ米大統領の広島訪問。中国は一連の「日本のたくらみ」が対中包囲網を強化するものと位置付け、強烈な非難を展開した。世界秩序の変革期に、ぶれのない安倍外交が中国を焦らせている。
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蔡英文・台湾新総統「妥協的就任演説」の裏側
台湾の新総統・蔡英文の就任式に合わせて台北を訪れた。民進党界隈が盛り上がる一方、街行く人の関心は薄い。就任演説も一見、中国に妥協した玉虫色。しかし、そこに秘めた改革への強い意志と米台接近の動きが、中国を苛立たせている。
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中国は「亜文革」時代に突入した
5月16日は俗に言う5・16通知が政治局会議で可決した日である。この日をもって「文化大革命」という名の大衆を巻き込んだ権力闘争が開始された。さて50年経った現代の中国。「亜文革」というべき状況にある。
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中国が渇望する「南シナ海有事」に備えよ
岸田文雄外相が4年ぶりに訪中し中国の王毅外相と会談した。日中関係改善を期待した向きも多かっただろうが現実は甘くない。習近平は権力掌握への道程として「南シナ海有事」を求めている。日本も「その時」に妥協なく備えるべきだ。
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汚染土壌に建てられた学校、生徒500人が被害
江蘇省常州市の学校で、土壌汚染によって生徒500人近くがリンパ腫や白血病にかかっていると、CCTVがスクープ報道した。「中国版ラブキャナル事件」と騒がれている事件の経緯と背後の問題をまとめておきたい。
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熊本地震で中国人が「くまモン応援」の真意
2011年、東日本大震災を揶揄するコメントがあふれた中国のSNSだったが、熊本地震では違う顔を見せている。中国人がゆるキャラ「くまモン」に託す応援メッセージの真意とは。何が彼らに変化をもたらしたのか。読み解いておきたい。
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「パナマ文書」は“倒習”の導火線になるか
「パナマ文書」の漏洩で世界中が大騒ぎである。チャイナウォッチャーにすれば新鮮味のない情報でも、習近平にとっては致命傷になりかねない。「米国が仕掛ける情報戦」への対策に躍起だが、火の手は収まりそうにない。
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中国違法ワクチン問題が招く“北京ダック叩き”
中国共産党にとって日本は“三度おいしい北京ダック”だ。抗日戦争の話を持ち出せば党の正当性を主張でき、ODAや投資を得られ、南京大虐殺などで反日を煽れば、国内問題から庶民の目を逸らせる。直近の社会問題は「違法ワクチン」だ。
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習近平は「十日文革」で“友達”を失った
習近平と、「反腐敗」を指揮する王岐山の関係に亀裂が走っているという。「十日文革」と揶揄される任志強バッシングがそのきっかけだ。当初は劉雲山VS王岐山・習近平の文脈でこの事件を読んだが、中国の権謀術数はさらに複雑な様相だ。
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無界新聞「習近平引退勧告」公開書簡事件その後
無界新聞に「習近平引退勧告」公開書簡が掲載された事件の後、知識人の賈葭らが当局に身柄を拘束されたと見られるが、その真意は不透明。新華社では不可思議な「誤植」事件が発生した。中央宣伝部に異変が起きているのではないか。
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拍手は?トイレは?「全人代」の意外な見どころ
政策決定上ほとんど意味のない一種の政治儀式である「全人代」を、なぜ世界のメディアが、わざわざ現地に赴き懸命に取材するのか。それは現場にいなければ分からない、政権の“空気感”を確認するためだ。今年の見どころを紹介する。
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「過去20年で最も厳しい北朝鮮制裁」の意味
北朝鮮の核実験に対して、米国が国連安保理に提出した制裁決議案は、過去20年の中で最も厳しい内容だと言われる。その制裁決議を渋っていた中国が一転、同意した。中国はなぜ、態度をここにきて変えたのか。
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「南シナ海」緊張拡大を仕掛けた中国の思惑
中国が南シナ海の緊張拡大に打って出た。民間施設と言い張ってきた施設を軍事施設と認め、首都防衛体制をレベルアップさせた。オバマ政権期間内に防空識別圏を発表するのか。我々に求められているのは現実認識と覚悟と忍耐だ。
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「貨幣戦争」中国の本当の敵は誰か
中国人民銀行総裁が人民元の空売り攻勢を仕掛ける外国投機筋を迎え撃つ姿勢を示し、2月15日には人民元はここ10年余で最大の上昇幅を記録したとか。中国メディアも「貨幣戦争」を勇ましい論調で報じるが、中国の本当の敵は誰なのか。