GDPで米国に次ぐ世界2位の規模となり、海洋進出やシルクロード経済ベルト構想などで他国への影響力を強める中国。日々の報道では経済の先行きや共産党内部の権力闘争、高まる軍事的脅威などが伝えられる。しかし、それは中国という国家の総体としての一面にすぎず、この広大な国に生きる一人ひとりに伝えられる姿とは違う暮らし、思想、真実がある。13億人超の国民、すなわち27億の瞳が見つめるこの国の一断面を切り取る。
シリーズ
二十七億の瞳 ~巨大国家・中国の今

完結
14回
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「アリババ、テンセントの2強時代は終わる」
フェイスブックのデータ流出事件により、今や新たな財となった個人のデータを巨大なプラットフォーム企業が握ることの是非が問われている。プラットフォーム企業がネット上のデータを独占する構造を変えようという起業家が登場した。
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米中貿易摩擦は11月までに終わる
米国が4月3日に中国に対する制裁関税の原案を公表した。中国もこれに対し、米国製品への追加関税の品目を発表。米中貿易戦争へまた一歩近づいた。中国で米国向け製品を作る工場経営者はこの事態をどう見ているのか。
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「思想」飛ばした李克強、何度も映る王岐山
中国の全国人民代表大会(全人代)が3月5日、開幕した。例年通り李克強首相が政府活動報告を行ったが、その中で李首相は習近平「新時代の中国の特色ある社会主義思想」の「思想」を1カ所、読み飛ばしていた。単なるミスなのだろうか。
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ジャック・マーはオリンピックを救えるか
羽生結弦選手や小平奈緒選手の金メダル獲得に沸く平昌(ピョンチャン)冬季五輪。今大会から五輪の最上位スポンサーとして参加したのが、中国のアリババ集団だ。五輪を改革すると意気込むアリババの狙いとは。
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中国新指導部が発足、漂い始めた文革の空気
10月25日、この先5年の中国を引っ張る新しい最高指導部のメンバーが決まった。栗戦書氏や王滬寧氏といった習近平総書記の側近が選ばれ、習氏の権力が一層強まった形だ。企業にとってはチャイナリスクがますます高まる懸念もある。
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「監視社会」として先進国の先を行く中国
頻発するテロ事件や災害などを未然に防いだり、被害を小さくしたりするため、都市の安全性を高める動きが世界で広がっている。こうしたパブリックセーフティー(公共安全)の向上を一気に推し進めようしている国の一つが中国だ。
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アマゾン超えた?上海に登場した無人コンビニ
6月初旬、上海市内にある仏系スーパー、オーシャンの駐車場にコンテナ型の小型店舗が出現した。その名も「ビンゴボックス」は中山市賓哥網絡科技が開発・運営する24時間無人で営業できる店舗だ。
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中国発自転車シェアサービスは日本に根付くか
中国のシェア自転車大手、摩拜単車(モバイク)は福岡市に日本法人を設立し、日本に進出すると発表した。中国ではわずか1年で爆発的に普及し、既に市民の足となっているシェア自転車。日本でも受け入れられるのか。
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エスカレートする中国のロッテいじめ
「やっとあの時の日本の気持ちが分かったよ」。中国に駐在する日本人は最近、知り合いの韓国人駐在員がこう漏らすのを聞いた。韓国でのTHAAD配備を巡り、韓国に対する中国の「報復」がエスカレートしてきた。
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「リアル」攻めるアリババと日系コンビニの競争力
2月20日、アリババ集団は、中国の小売り大手の百聯集団と提携すると発表した。ネットと実店舗の融合を図る狙いがある。ネット通販の雄のリアル進出は、日系企業が強いコンビニにも影響を及ぼしそうだ。
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中国スマホ首位、OPPOの躍進支える稲盛イズム
中国のスマートフォン市場で、米アップルや韓国サムスン電子を退け、新興メーカーの「OPPO」が首位に立った。その勢いとは裏腹に、自らの「本分」を全うすることを経営理念に掲げる同社の強さに迫る。
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独占と規制が生んだ中国タクシーのチップ問題
中国は1月28日に春節(旧正月)を迎えた。27日からの7連休中は多くの人が故郷に帰るため、大都市は人が極端に少なくなる。「タクシーがつかまらない」などが話題になっている春節の風景から見える中国経済の現在地とは。
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北京で車を買ってもナンバーは内モンゴルのなぜ
中国・北京に15年ほど住んでいる山本武史さん(仮名)は最近、自動車を購入した。ただ、ナンバープレートの取得に苦労している。北京市のナンバーを得られる確率は宝くじ並みに低い。山西省など他地域のナンバーを取るしかなさそうだ。
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上海ディズニー、行ってみたいですか?
6月16日、中国・上海の郊外に上海ディズニーランドが正式開業する。5月7日からの試験営業期間中は、来園客のマナーの悪さなどが話題となったが、地元の上海人たちはどう思っているのか、聞いてみた。
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