世界の大手企業と続々提携

既に携帯電話の製造からは撤退
●ブラックベリーの事業領域の変化

 現在のブラックベリーの事業は3つの柱で構成されている。

 まず、携帯電話で高い知名度を誇った「ブラックベリー」ブランドのライセンス事業だ。スマホの自社生産はやめているが、中国のTCLコミュニケーションなどにライセンス生産を認めることで収入を得る。この部分は売上高の21%とそれなりの比率を占める。

 もう一つはEMM(エンタープライズモビリティ管理)だ。ブラックベリーは定評のあったセキュリティー技術を生かして、顧客企業が業務で使うスマホやタブレット、その中のアプリやコンテンツまで総合的に管理するサービスを提供している。売上高に占めるシェアは42%と、現在の屋台骨だ。

 そして、最後の柱が産業用の組み込みOS(基本ソフト)を提供する子会社、ブラックベリーQNXだ。同社のOSは原子力発電所の原子炉の監視装置や高速鉄道、MRI(磁気共鳴画像装置)など障害や誤作動が許されない機器で採用されている。

 全体の売上高に占めるQNXの比率は17%とライセンス事業に及ばない。だが、ネットに常時つながるコネクテッドカーの普及や自動運転時代の到来を前に、安全性の高い車載向けOSとして存在感を急速に高めている。

 最近の提携の動きを見ても明らかだ。16年10月に米フォード・モーターと提携して以来、自動車メーカーや自動車部品メーカーとの提携を加速させている。