リーマンショックを乗り越え持続的に成長
●ボッシュの売上高とEBIT(利払い前・税引き前利益)の推移
注:2017年は暫定値
コネクテッドで旬の分野を幅広く手掛ける
●2017年の売上高に占める事業部門の比率
●ボッシュの事業領域

 もっとも、自動車部品だけが同社の事業かといえば、そうではない。上の円グラフにあるように、自動車部品を中核とする「モビリティー・ソリューションズ」が売り上げの半分以上を占める主力事業ではあるが、電動工具や白物家電などの「コンシューマー・グッズ」や工場向けシステムなどの「インダストリアル・テクノロジー」なども抱え、事業領域は幅広い。ボッシュのライバルでもある独コンチネンタルがタイヤから部品へ事業領域を広げたが、自動車分野の枠を出ないのとは対照的だ。

 ローランド・ベルガーの貝瀬氏は「事業領域が多岐にわたると相乗効果も発揮しやすい。例えば、工場やビル、住宅、クルマをインターネットでつないだ新しい事業を探ることも、ボッシュでは可能になる」と話す。

 同社の経営を特徴付けるのが、売上高が約10兆円(17年の暫定決算=780億ユーロ)ながら、株式を上場させていないことだろう。短期的な視点で成果を求める傾向が強い株式市場の圧力にさらされることなく、長期的な視野に立って、経営を続けてこられた。

 もちろん、非上場であるということは、それだけ経営に対する監視・監督の目が行き届かないリスクも高まる。だが、そんな不透明な経営を排除する仕組みが、ボッシュにはある。