就活生は選考の落選結果は知らされるが、理由のフィードバックはない。選考会場で嫌われる振る舞いをしていても気づかず、何度も同じ失敗をしがちだ。面接官も同じ。企業イメージを落とす「ダメな面接」をしている人は同じ過ちを繰り返す。

(日経ビジネス2018年7月30日号より転載)

(写真=Bloomberg/Getty Images)

 「面接での受け答えは素晴らしかったし、優秀だと思った。でも、別の面で問題ありと見て次の選考には進ませなかった」。大手日用品メーカーの人事担当者は2018年春に実施したある就活面接をこう振り返る。

 問題とは、面接前に待機する部屋での学生の態度だった。この企業では、面接する部屋以外での就活生の態度も人間性を見るため選考に組み入れているが、「面接での殊勝な態度とは一変して、待機部屋で他の学生相手に2、3、横柄な言動をしているとの報告があった」(人事担当者)という。

 恐らくこの就活生は面接での手応えはあったはずだ。よもや待機部屋での態度まで細かく見られているとは思わなかったはずで、落選理由が判然とせず悩んだに違いない。

元気すぎても落ちる可能性

 20年卒業予定者対象の就活がスタートする中、まずは登竜門であるインターンシップを目指し、多くの就活生が面接対策に取り組んでいる。だが面接での受け答えは、企業が採用試験で観察している項目の一部分でしかない。今や、多くの企業が待機部屋での態度のほか、受け付けの際の立ち居振る舞いをチェックしている。

 問題視されるのは、横柄、粗暴な態度だけではない。「ウチはまじめにコツコツタイプが合う社風。やたらと元気で勢いのある就活生は敬遠している」(機械メーカー)など、チェックポイントは企業により様々だ。

 それでも多くの企業が共通して嫌う立ち居振る舞いはある。多くの人事担当者が指摘したのが「理由はどうあれ他の就活生への気配りが足りない学生は減点」だ。

 18年6月、ある化粧品メーカーが実施した19年春卒業者対象の1次面接。就活生4人の集団面接で時間は30分と決められていた。単純計算で1人当たりの持ち時間は約7分。だが、最初の自己PRから1人目の学生が10分近く“演説”。2人目、3人目もその熱気に押されたのか、同じく長々と話をし、4人目の学生は時間がなくなってしまった。