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ハードの進化が後押し

 VRの普及や用途拡大をハードウエアの進化が後押しする。

 これまでのVR用HMDは、ゲーム機やパソコンを接続する必要があった。このため、費用がかかる上、作業が面倒だった。それが18年にオキュラスVRの「オキュラスゴー」(Oculus Go)のような単体動作するHMDが登場してきたことで変わりつつある。価格は従来の半額以下の199ドル。高品質なVRコンテンツを手軽に視聴可能になった。今後もVR用HMDの性能向上や小型・軽量化、コスト削減が見込まれる。

 また今後は5G(第5世代移動通信システム)の実用化によって、クラウドのサーバーで処理したVRコンテンツをHMDにストリーミング配信できるようになる。これにより、HMDにおける処理負荷を低減してハードウエアが簡素化され、いずれメガネ並みのサイズと重さになる。

 HMDがより手軽になれば、VRの応用先はさらに広がる。すると、HMDの改善が一段と進み、応用先が増えていく。そんな「正のスパイラル」に突入し、HMDは「1人1台」の電子機器になっていく。調査会社IDC Japanによれば、ARとVRのハードウエアとソフトウエア、関連サービスを合計した支出額は個人向けも含めて17年の91億2000万ドルから、18年に178億ドルに拡大。21年には1593億ドルと高成長すると見込まれている。

日経エレクトロニクス
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