シリーズ
記者の眼

-
製薬企業が薬を作らなくなる日
消費者には見えないところで、製薬業界の“地殻変動”がじわじわ起きている――。新薬を生み出す側の製薬業界を取材すると、研究開発体制や医薬情報担当者(MR)の置かれた状況などが10数年前とは大きく変化していると感じる。
-
テイクアンドギヴ・ニーズが保育園開く深いワケ
結婚式場運営のテイクアンドギヴ・ニーズ(T&G)が保育園事業に参入した。社内保育園の域を超え、他社と連携してその従業員の児童や地域の児童も預かる。目指したのは認可保育園ではカバーできないサービス業従業者向けの保育園だ。
-
日本唯一の墓地設計家が作る、見たこともない墓
八王子で見た、全く新しいタイプの墓。戦後の日本が新しいタイプの住宅を生み出したように、今、墓にイノベーションが求められている。持続可能な墓とはどんな姿なのか。
-
レジの年齢キーは廃止、ファミマ流「引き算」
ファミマが「引き算」による成長を模索している。相次ぐ買収で膨らみがちだった店頭業務を見直し、削れるものは削る取り組みを推し進める。「コンビニ店員って忙しそう」との印象を払拭し、深刻な人手不足を和らげる狙いだ。
-
日立が新役職「CLO」で目指す新事業
CEOにCOO、CFO、CTO……。増殖を続ける「CXO」という役職。日立製作所が今年4月に導入したのがIoT基盤名称を冠する「CLO」だ。同事業拡大の「旗振り役」となり、新たな成長の柱となるか。
-
森金融庁長官の証券会社への怒りは本気か
森信親・金融庁長官が、この所苛立っているようだ。 4月に都内で開催された講演では、「消費者の利益をかえりみていない」と投信販売の現状を批判した。 金融庁が設立されて20年。「貯蓄から資産形成へ」が思うように進まないで、フ…
-
SNSが変えるネット恋愛の景色
恋愛・婚活をサポートするネットサービスが広がっている。SNS(交流サイト)の普及で若者らを中心に人間関係の在り方が変わり、スマートフォンの普及なども追い風に市場は拡大。業界推計では市場規模は2022年に2倍の577億円に…
-
トヨタ系の内装業者がシリコンバレーに赴くワケ
トヨタ自動車グループの内装メーカー、トヨタ紡織は昨年、シリコンバレーにマーケティング拠点を開設した。なぜ内装業者がITの聖地に赴くのか。そこには理屈では語れない、伝統企業の焦りがあった。
-
ロシア・サハリンの窓枠メーカーが挑む日本市場
北方領土問題の打開を目指す日本とロシアの両政府。資源など日本企業によるロシアプロジェクトは目にする機会が増えてきたが、その逆のケースはあまり聞かない。2016年に北海道に進出したサハリンの大手企業の経営者に勝算や狙い、ロ…
-
深夜だけ現れる、東京・丸の内の洞窟
オフィスビルがひしめく東京・丸の内。日本の中心であるこの街は再開発が進み成長の途中にあるが、それは目に見えるところだけで起こっているものではない。仕事終わりのサラリーマンが帰路につき、人通りがまばらになる頃、人知れず成長…
-
日通と佐川に利益で抜かれたヤマトのジレンマ
2017年3月期の物流各社の営業利益で逆転が起きた。これまで最も利益が大きかったのがヤマトホールディングスだったが、これを日本通運が上回った。ヤマトは企業間物流を強化するが、従来の仕組みが重荷となり十分に成果が上がってい…
-
驚かなかった「卓球張本選手」の活躍
卓球の世界選手権個人戦が1日、ドイツのデュッセルドルフで行われ、男子シングルス2回戦で張本智和選手がリオデジャネイロ五輪銅メダルの水谷隼選手を4-1で破った。13歳という若さに加え、メダリストで日本卓球界のエースに勝利し…
-
「エネルギーテック」は花開くか
ニチガスや東京電力グループなど、ガス、電力会社がITの導入に積極的になってきた。背景には縮小する市場で進む自由化がある。エネルギーと最新ITが融合した「エネルギーテック」は花開くか。
-
アドビはマーケティング費用の7割がデジタル
米アドビシステムが、2013年にパッケージソフトの販売を中止し、月額制モデルを導入するのと同時に変えたのがマーケティングだった。旧態依然としたマーケティングチームを率いたアン・ルネス氏にデジタルマーケティングの成功の秘訣…
-
AIで介護革命?熟練の技を“見える化”
AI(人工知能)の活用が様々な分野で行われ始めた。ヘルスケア業界も例外ではなく、特に医療における活用が先行している。海外ではAIに数十万枚の画像データを学習させ、がんの早期発見に役立てる研究が進む。
-
BOSSがフルグラと組む背景に「働き方改革」
サントリー食品インターナショナル(SBF)がコーヒーブランド「BOSS」の新たな飲用シーンの拡大に力を入れている。5月30日には、濃縮タイプのコーヒー「ボス ラテベース」でカルビーの「フルグラ」と共同開発した新フレーバー…
-
復職率100%企業の「テレワーク」成功のコツ
働き方改革の流れを受けて、自宅など会社以外の場所で働く「テレワーク」を導入する企業が増えている。テレワーク先進企業として知られるシスコシステムズ合同会社の鈴木みゆき社長に、「テレワークを成功させるコツ」を聞きに行った。
-
アイリスオーヤマ、家電で「なるほど」の源泉
収納容器やペット用品などで知られるアイリスオーヤマ。「なるほど家電」と銘打ち、手ごろな価格に設定した炊飯器やふとん乾燥機など、小型家電の開発にも力を入れている。そして今期(2017年12月期)、家電事業が単体売上高の半分…
-
ローソン社長に「脱・優等生」のススメ
ローソンの竹増貞信社長はカッコイイ。事業戦略のプレゼンはいつも理路整然。目鼻立ちはくっきり、背も高く声も爽やかで、とてもスマートな経営者だ。だがコンビニ業界を取材する記者としては物足りなく感じてしまう。
-
トヨタが決算発表に「名言」を用意する理由
トヨタ自動車は決算発表で、「今期業績は悪く無いけど、数年前ほどの勢いは期待しないでね」という、微妙なメッセージを市場に伝えるのに苦心しているようです。そこで今回生み出されたのは「目先の利益を最優先するのではなく、未来への…