シリーズ
御立尚資の帰ってきた「経営レンズ箱」

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日本のアートの未来を開く「3つのポイント」
日本の文化ビジネス市場のシェアは、世界市場の中で圧倒的に小さい。なんと0.7%に過ぎないという。日本のアートを世界基準に合わせ未来を切り開いていくために必要なものとは?
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仮想通貨流出事件は「始まり」に過ぎない
取引所から仮想通貨が不正に流出する事件が発生した。この事件は、近く吹き荒れることになるであろう、「デジタルエコノミー」に対する逆風の予兆ではないか。この逆風とそれに伴う淘汰を乗り越えてこそ、デジタル革命が本格化する時代に…
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前工程改革:イノベーション確率を高める
企業の収益性や生産性を高めるポイントは、業種によってかなり異なる。だが、様々な企業とのやり取りの中で、「このあたりは業種を問わず、共通の宝の山だな」と思うポイントもある。代表的なのが、商品・サービス、あるいはビジネスモデ…
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未来から振り返った2017年の意味
将来から振り返った時「これが転換点だった」と思いそうな2017年の出来事を考える。まず第1に、米国一極集中の終わりの始まり。第2に、デジタル経済の覇者たちへの国家権力の介入があり得るかもという問題。第3に、人工知能や量子…
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時代が変わっても生き残る「現代アート」とは
静岡県掛川市で行われた現代アートフェスティバルに行ってきた。こうしたところで紹介される現代アートと、地域起こしとの時間軸の“微妙なズレ”を、筆者はかねてより感じてきたが、今回、掛川で出会ったいくつかのアートについては時を…
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拡大するESG投資、実効性高める手法確立が課題
ESG(環境・社会・企業統治)投資が、日本でも本格的に動きだしつつある。ESG投資と長期的な株主価値創出との間に、「正」の相関があるという研究結果が多数出ていることが背景にある。
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「縄文VS.弥生」から考える変革へのヒント
「縄文土器と弥生土器のどちらが好きか」という問は、日本の美的感覚を考える上で、実はかなり本質的な問である。過剰さを感じさせる縄文土器と、削ぎ落とし洗練された弥生土器。企業の変革を考える際にも、この2つの要素に着目してみる…
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“地味”だが重要な変化を見逃さない
地味で、ゆっくりとした変化は、目に見えにくい。したがって、気をつけていないと、自分が常識だと思っていることが、現在ではまったく事実に反する「大間違い」になっているかもしれない。そんなことを考えさせてくれるデータがあった。
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「意識的に」個人情報を提供してしまう世界
出張の帰路、機内で「ザ・サークル」という映画を見た。巨大ネット企業を巡り、デジタル社会の暗部が描かれる物語。我々、現代人の多くは便利さや快適さと引き換えに自分の個人情報を引き渡しているが、悪用される可能性について改めて考…
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北朝鮮リスクと古代日本の対外戦争
日本の前近代における対外戦争は、対高句麗戦、白村江の戦い、そして秀吉の朝鮮半島侵攻の3回である。日本の古代戦争は、中国、朝鮮、日本の3者の相互関係の中で起こっている。そして、日本は国際情勢を十分把握しないまま覇権争いに参…
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新技術に伴う巨大リスクに対し、どう備える?
インド政府の生体認証システム「アーダール」は、顔画像と指紋、瞳の画像を採取し、一人ひとりに固有のID番号を付与する。非常に洗練されたシステムだが、こうした最新インフラ技術の導入にあたっては、その背景に潜むリスクにどう備え…
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イノベーションに寄与する多様性の要素とは?
多様性が「イノベーション」につながる。このことは、多くの企業や組織が理解するようになっているが、具体的にどんな項目の多様性がイノベーションに寄与するのか。キャリアの多様性か、学歴の多様性か、年齢の多様性か、もしくは…?
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アンチトラスト法はアマゾンを規制するか?
アマゾンや、アップル、グーグル、マイクロソフト、フェイスブックなど、巨大化したデジタル企業が、莫大な富とデータを独占していることへの批判が強まっている。それら巨大企業が、独占的地位を濫用することを防ぐため、アンチトラスト…
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マズローの言う高次の欲求を、どう満たすべきか
日本企業の人事を改善するキーポイントの一つは、「働く意味」を再設定することである。心理学者・マズローの言う最も高次の欲求を、「この会社で仕事をする」ことを通じて、どのように満たすことができるのかが問われている。
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突出した才能を潰すな、異才活用の覚悟を
日本の企業では人事制度改革の議論が盛んだが、本当に効果ある改革を行おうとするなら「異才活用」を本気でやることが必要だ。無意識なうちに異能の人材を低く評価したり排除したりしがちな組織文化を、根こそぎ変えていくのである。
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高齢化・人口減少社会に必要なパラダイムシフト
高齢化・人口減少社会で今後必要になるのは、「縮小しやすい」「壊しやすい」といった特徴をもつ、柔軟性の高いシステムだ。例えば病院であれば、診療科別の受け容れ可能人数を、需要の変動に応じて柔軟に増減できるような仕組みが必要に…
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新陳代謝:新しい経済構造作りの要諦
新しい需要が生まれて新規参入者が出てきても、役割を終えた企業やその資産がスムーズに退出できないと、なかなか社会は変わっていかない。日本の成長戦略を練り上げるには、事業や産業の「新陳代謝促進策」が必要である。
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柔らかい組織と硬い組織:強みを活かすために
世の中には「硬い」組織(例えばアマゾン)と「柔らかい」組織(例えばグーグル)がある。それぞれに強みがあり、適した外部環境があるのだが、昨今求められるのは、両方の良い所取りであり、それ自体が大きな経営課題になってきている。
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リスク管理のために経営が準備すべき2つのこと
昨今、地政学リスクや政治リスクが高まっている。経営者はそれらのリスクを計算し準備しておく必要がある。例えば、発生確率は2~3割だが、いざそうなると大打撃を被るケースのサブシナリオをつくり、検討をしておくことも必要だ。
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日本人の寄付スタイルは、非常時の支え合い
日本には「寄付文化」が根付いていないという。しかし、地震など自然災害が起きたときには積極的に寄付するという一面もある。ふるさと納税も「貢献したい」思いの表われだろう。寄付や社会貢献活動は少しずつだが、力を増している。