この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつかりました。どうぞよろしくお願いします。
なに、“考える”と言ってもそれほど大袈裟なことではありません。クルマはこれからどうなって行くのか。現在売り出されているクルマは何を考え、何を目指して開発されたのか。実際にクルマに乗り、開発者に会ってお話を伺い、販売現場からの声にも耳を傾ける……。ビジネスはビジネスとして事実をしっかりと捉まえた上で、もうちょっとこう明るく楽しくクルマを味わって行こう、というのがこの「走りながら考える」の企画意図です。
Focus 20
フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える

395回
-
シートを替えると走りも変わる
今回注目するのはクルマのシート。「全ての(趣味で乗る)ハイエース乗りに訴えたい。シートを替えましょう」。こう訴える筆者は今回、バケットシートの専業メーカーを訪れた。シートの世界は奥深く、そこには「職人の技」が生きている。
-
日本で自動車が造れなくなる?自工会が恐れるホラーストーリー
自動車産業は押しも押されもせぬ我が国の基幹産業だ。その位置は将来も揺らがないように思える。だが自工会は足元で危機意識を高めている。「ホラーストーリーを、我々は真剣に考えている」のだという。
-
戦後復興に通商摩擦、日米の狭間でもまれた自工会
「このような業界団体というのは、所属する企業で偉くなりきれなかった人の受け入れ先という役割があると思うのですが、自工会にもそれはありますか」。自工会へのインタビュー第2弾は率直かつ不躾(ぶしつけ)な質問から始まる。
-
ところで自工会ってナンですか?
そうそうたる日本の自動車メーカーが会員に名を連ねる業界団体「日本自動車工業会」。通称、自工会。その実態や活動について知る人は実は少ないのではないか。かく言う筆者もその1人だ。分からなければ聞きましょう。新年最初のシリーズ…
-
時代はやっぱりオラオラなのか?ホンダ新型ステップワゴン
自分たちのこだわりを世に問う、いわゆる「プロダクトアウト」的なスタイルこそホンダの魅力だと筆者は考える。ただ今回の新型ステップワゴンはちょっと違うようだ。「お客様が本当にミニバンに求めているのは何かと。それをもう一度突き…
-
ステップワゴンの足回りの良さはトレッドにあり!ではなかった…
「答えは簡単である。トレッド幅を広げたのだ」。ホンダの新型ステップワゴンに試乗した筆者はコーナリング性能の高さに舌を巻きつつ、その理由についてこう断言した。だが開発者は申し訳なさそうに言う。「まあ理由の1つではありますけ…
-
「万年4位」脱却なるか、ホンダ、新型ステップワゴン
ホンダのステップワゴン。現代のミニバンのスタイルを定着させたパイオニアとして知られる。だが日産自動車のセレナやトヨタ自動車のノア/ヴォクシーといった競合の猛攻を受け、近年は後じんを拝することも珍しくなくなった。ここで満を…
-
爆売れエクストレイル。中国で苦戦のなぜ
日産エクストレイルの開発者インタビューも今回が最終回。話はエクストレイルの海外動向から自動車生産のコスト削減に対する考え方、そして三菱自動車との提携まで広がっていく。
-
日産エクストレイル。アホ質問でインタビューが険悪な雰囲気に…
「ノートオーラ e-POWERほどの驚きはありませんでした」。前回の「シリーズハイブリッドに上等なエンジンなんて必要か」という問いに続き、筆者は無遠慮に切り込んでいく。果たして新型エクストレイルの開発者はどう切り返すか。
-
こんなに上等なエンジンは必要か?
新型エクストレイルの開発者インタビューは初っ端から核心へ。国内展開されるエクストレイルはシリーズハイブリッドのe-POWER。エンジンはモーターに給電するため“だけ”に働く発電機だが、それにしては上等なエンジンが搭載され…
-
円熟、まであと少し。日産エクストレイル
およそ9年ぶりに日産自動車の人気SUV、エクストレイルが生まれ変わった。初代や2代目はタフさが強調され、3代目は都会的なイメージに。そして4代目となる今回の新型エクストレイルの売りは上質さという。その乗り味はいかほどか。
-
世の中は、ハイエースで回っている
3回にわたったハイエースの開発者インタビューも最終回を迎えた。今回も開発秘話は次々と飛び出し、打ち止めになる気配はない。開発陣はさまざまな方面から突きつけられるさまざまな要求に応え続けてきた。ハイエースが長寿の人気車であ…
-
ハイエースがモデルチェンジをする時
ハイエースに対しては毎年のようにモデルチェンジが噂される。次期モデルの予想CG(コンピューターグラフィックス)を掲載するメディアまで出るほどだ。既に現行型は生産開始から19年目に突入している。多くの人が待ち焦がれるモデル…
-
ハイエースはギチギチのバランスの上に成り立っている
ロングセラーを続けるハイエース。次から次へと新しいクルマが登場する中、なぜファンの心をつかみ続けられるのか。その理由の一つに飽きのこないデザインがありそうだ。ファンを引き付けてやまないそのデザインと構造に迫る。
-
ハイエースの「極秘・手裏剣実験」
「10万キロを超えてからが本番」「100万キロまで壊れず確実に走れる」。そんな「丈夫で長持ち」との評価を欲しいままにするハイエース。日本のみならず、アフリカをはじめとする新興国の過酷な状況でもヒトやモノを載せて走り回って…
-
ビッグビジネスが飛び交う、F1グランプリ「裏の顔」
3年ぶりに開催されたF1シンガポール・グランプリ。現場は大盛況で観戦チケットもホテルも航空券もフルブッキング状態だ。中でもパドック上で観戦できる「パドッククラブパス」は名のある企業ですら容易には確保できない。今回はこの「…
-
「韓国製」に対する見方は年齢層で激変する。ヒョンデIONIQ 5
「韓国製品に対するイメージは、40歳ぐらいを境に下の世代には、ネガティブイメージが全くないのですよ。さらに、クルマに対する考え方もガラリと変わっていて、ゼロ・エミッション・ビークルが刺さるのです」
-
「やってみないと分からない」販売目標を挙げないヒョンデのEV IONIQ 5
「日本のオフォスには日本人だけでなく、韓国人デザイナーもイギリス人デザイナーもいます。日本からはインテリアのデザインが主なのですが、いろいろな国籍の人たち、いろいろなバックグラウンドを持つ人たちが一緒になって働いて、ダイ…
-
ヒュンダイ改めヒョンデ日本再参入 切り札のEVで捲土重来なるか
長らく工場見学の記事が続いたが、今号からクルマの試乗リポート記事とインタビュー記事の通常運転に戻る。ヒョンデのIONIQ 5(アイオニック ファイブ)に試乗した。
-
造船だってDX 大人の工場見学・常石造船
「本格的に工場のIT化に取り組んでいます。現場ではタブレット端末で図面を確認できるのです」
WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
おすすめのシリーズ
-
小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
-
徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
-
クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
-
不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
-
菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
-
1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
-
10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
-
河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
-
ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
-
大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
-
グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
-
フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
-
ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
-
テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
-
70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
全8回