この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつかりました。どうぞよろしくお願いします。
なに、“考える”と言ってもそれほど大袈裟なことではありません。クルマはこれからどうなって行くのか。現在売り出されているクルマは何を考え、何を目指して開発されたのか。実際にクルマに乗り、開発者に会ってお話を伺い、販売現場からの声にも耳を傾ける……。ビジネスはビジネスとして事実をしっかりと捉まえた上で、もうちょっとこう明るく楽しくクルマを味わって行こう、というのがこの「走りながら考える」の企画意図です。
Focus 20
フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える

403回
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“ドッカン”じゃないID.4 目指すは「EVの民主化」
フォルクスワーゲンのID.4を一言で言えば「EVらしくないEV」だ。EV特有の“ドッカンな味付け”がID.4にはない。インポーターによれば「EVの民主化」を目指した結果なのだという。どういうことか、その真意に迫った。
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EVらしくないEV フォルクスワーゲンID.4
今回から取り上げるのはフォルクスワーゲン初の電動SUV(多目的スポーツ車)、ID.4。まずは試乗編。運転感覚も見た目も非常に「滑らか」な印象だ。今回、VWはあえて “EVらしさ”を封じ込めているのではあるまいか。
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バイクで死にたくなければエアバッグ、白バイ隊のお墨付き
昨年末、警視庁の交通機動隊はイタリアの二輪用品メーカー、ダイネーゼが開発したエアバッグを安全装備として正式採用した。二輪向けのエアバッグとはどういう製品なのか。どうやってライダーを守っているのか。その仕組みに迫った。
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カレーは飲み物。バッテリーは生物。
大人気の軽EV、日産サクラの開発者インタビューの最終回。バッテリーは「生もの」と語る開発者は航続距離が短いサクラの充電を効率化するために、ある工夫を施した。
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日産サクラ 取扱い注意の蓄電池をどう守る?
大人気の日産サクラ。軽EVという構想は、ガソリン軽自動車「デイズ」の開発段階から既に進んでいたのだという。ただサクラの場合は取り扱いが難しい大きな蓄電池を抱えている。これを軽に搭載するに当たり、どのような工夫がなされたの…
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日産サクラ EVのキモは「精神制御」?
大人気の軽EV(電気自動車)、日産サクラの開発者を直撃した。前回の試乗編で実感した、軽らしからぬ安定した走りはなぜ可能なのか。そこには、バッテリーとモーターというEVならではの部品の強みをうまく引き出す日産自動車ならでは…
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日産サクラ 最高の乗り心地も「充電難民」でマジ泣けたっス
昨年に発売され、非常に高い評価を得ている軽EV「日産サクラ」に試乗した。確かに乗り心地は最高だ。内装もいい。ただ課題もある。走行距離だ。真夜中の首都高速を軽快に走る筆者に悲劇が訪れる。
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シートは人の命を乗せておるんですよ
「職人の技」が生きるBRIDEのバケットシート。ただ高瀬社長は「製造業じゃなくてサービス業をやっているという感覚で仕事をしている」と話す。サービスも強みにして、BRIDEは淘汰の波を乗り越え日本を代表するバケットシートメ…
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シートを替えると走りも変わる
今回注目するのはクルマのシート。「全ての(趣味で乗る)ハイエース乗りに訴えたい。シートを替えましょう」。こう訴える筆者は今回、バケットシートの専業メーカーを訪れた。シートの世界は奥深く、そこには「職人の技」が生きている。
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日本で自動車が造れなくなる?自工会が恐れるホラーストーリー
自動車産業は押しも押されもせぬ我が国の基幹産業だ。その位置は将来も揺らがないように思える。だが自工会は足元で危機意識を高めている。「ホラーストーリーを、我々は真剣に考えている」のだという。
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戦後復興に通商摩擦、日米の狭間でもまれた自工会
「このような業界団体というのは、所属する企業で偉くなりきれなかった人の受け入れ先という役割があると思うのですが、自工会にもそれはありますか」。自工会へのインタビュー第2弾は率直かつ不躾(ぶしつけ)な質問から始まる。
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ところで自工会ってナンですか?
そうそうたる日本の自動車メーカーが会員に名を連ねる業界団体「日本自動車工業会」。通称、自工会。その実態や活動について知る人は実は少ないのではないか。かく言う筆者もその1人だ。分からなければ聞きましょう。新年最初のシリーズ…
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時代はやっぱりオラオラなのか?ホンダ新型ステップワゴン
自分たちのこだわりを世に問う、いわゆる「プロダクトアウト」的なスタイルこそホンダの魅力だと筆者は考える。ただ今回の新型ステップワゴンはちょっと違うようだ。「お客様が本当にミニバンに求めているのは何かと。それをもう一度突き…
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ステップワゴンの足回りの良さはトレッドにあり!ではなかった…
「答えは簡単である。トレッド幅を広げたのだ」。ホンダの新型ステップワゴンに試乗した筆者はコーナリング性能の高さに舌を巻きつつ、その理由についてこう断言した。だが開発者は申し訳なさそうに言う。「まあ理由の1つではありますけ…
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「万年4位」脱却なるか、ホンダ、新型ステップワゴン
ホンダのステップワゴン。現代のミニバンのスタイルを定着させたパイオニアとして知られる。だが日産自動車のセレナやトヨタ自動車のノア/ヴォクシーといった競合の猛攻を受け、近年は後じんを拝することも珍しくなくなった。ここで満を…
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爆売れエクストレイル。中国で苦戦のなぜ
日産エクストレイルの開発者インタビューも今回が最終回。話はエクストレイルの海外動向から自動車生産のコスト削減に対する考え方、そして三菱自動車との提携まで広がっていく。
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日産エクストレイル。アホ質問でインタビューが険悪な雰囲気に…
「ノートオーラ e-POWERほどの驚きはありませんでした」。前回の「シリーズハイブリッドに上等なエンジンなんて必要か」という問いに続き、筆者は無遠慮に切り込んでいく。果たして新型エクストレイルの開発者はどう切り返すか。
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こんなに上等なエンジンは必要か?
新型エクストレイルの開発者インタビューは初っ端から核心へ。国内展開されるエクストレイルはシリーズハイブリッドのe-POWER。エンジンはモーターに給電するため“だけ”に働く発電機だが、それにしては上等なエンジンが搭載され…
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円熟、まであと少し。日産エクストレイル
およそ9年ぶりに日産自動車の人気SUV、エクストレイルが生まれ変わった。初代や2代目はタフさが強調され、3代目は都会的なイメージに。そして4代目となる今回の新型エクストレイルの売りは上質さという。その乗り味はいかほどか。
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世の中は、ハイエースで回っている
3回にわたったハイエースの開発者インタビューも最終回を迎えた。今回も開発秘話は次々と飛び出し、打ち止めになる気配はない。開発陣はさまざまな方面から突きつけられるさまざまな要求に応え続けてきた。ハイエースが長寿の人気車であ…
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