時代を切り拓き、その先に見えるものを。誰もが忘れ去ろうとしているものを、今なお思い起こしつつ。あるいは、わずかな人だけが見ることのできる地平に立ち、その眼に映るものを。語り得る人たちのその言葉を、問わず語りで、ありのままにお伝えします。
シリーズ
証言

完結
61回
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「竜頭島」保存の約束、知らなかった
埋め立てで地続きになった「竜頭島」は住民の要望で保存が決まっていた。にもかかわらず、宮城県が誤って掘削したことが住民からの指摘で判明した。担当者は事前の確認はしたものの、チェックに不十分な点があったと認める。
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女子レスリング、「パワハラ認定」の栄氏が語る
女子レスリングで五輪4連覇中の伊調馨選手へのパワハラで4月、強化責任者を退任した。「チームの和を乱す行動を注意した」というが、選手とのコミュニケーション不足は否めなかった。栄氏が単独取材に応じ、あふれる思いを語った。
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名門リゾート「二期倶楽部」に幕〔敗軍の将、兵を語る〕
文化リゾートホテルの先駆けとして知られた「二期倶楽部」は昨年、約30年にわたる歴史に幕を下ろした。元親会社で学習塾運営の栄光との関係悪化が、施設の売却につながった。創業者の北山ひとみ氏は「自分の脇が甘かった」と自省しつつ…
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関空連絡橋に衝突「船長は最善を尽くした」
9月4日、保有するタンカー「宝運丸」が台風21号の影響で流され関西国際空港の連絡橋に衝突した。空港と対岸をつなぐ唯一の道は一時通行ができなくなり、現在も影響が残っている。宝運丸は大阪府内で新たに燃料を積み込むため近隣で停…
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寄付金150倍!ふるさと納税自粛〔敗軍の将、兵を語る〕
ふるさと納税の返礼品に期間限定で旅行券を採り入れたところ、寄付金が前年度の150倍に急増。その後、総務省からの通達などを受けて、返礼品として旅行券を用意することを自粛した。今後については、全国の市町村の動向を見ながら総合…
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コンゴからの留学生が審判に暴行
コンゴからの留学生が6月、バスケットボール公式戦で副審を殴打する事件を起こした。バスケ部は3カ月の対外試合自粛、出場を決めていた高校総体も辞退した。日本語が話せない留学生。コミュニケーション不足で本音を知ることができなか…
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ハニーズ、進出から12年で中国から撤退
6月末、中国事業から撤退し10億円強の特別損失を計上すると発表した。一時はユニクロをしのぐ600店近くを展開したが、黒字のめどが立たないと判断した。「日本の比じゃない」という価格競争と市場の変化の速さについていけなかった…
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高菜不足で豚骨ラーメン大ピンチ〔敗軍の将、兵を語る〕
豚骨ラーメンに欠かせない「辛子高菜」が全国的に不足している。筑後地方など一大生産地で、原料の高菜の栽培量が激減しているためだ。危機感を強めた高菜産地のJAみなみ筑後では生産増に向けた取り組みを始める。
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29年間税金を誤って徴収、なぜ起こった?
固定資産税を払う必要がない建物に対して、29年間にわたり誤って課税を続けた。 誤課税に気づいた後も、還付すべき時期と金額を当初、見誤った。町長は「民法上の規定があることを知らなかった」と認める。
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とんこつラーメン一蘭、超過労働を反省
留学生アルバイトの雇用に絡み、労働時間超過などの問題が発覚した。本社の家宅捜索や吉冨学社長の書類送検など、ブランドイメージを損なう事態に陥った。
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大津市中心部の商店街、目玉店舗消え再生方針転換
市街地再生の切り札として誘致した有力店舗が4月末で、商店街から撤退。地元活性化を目的に専門の会社まで作り奮闘してきたが、方針の転換を余儀なくされた。
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地域に根ざした信金の不正「顧客に甘えすぎた」
職員による定期積み金の着服や、業務目標達成のための「浮き貸し」行為が相次いで発覚した。「職員をかばう被害者も多く、事件を不法に内部処理することが常態化してしまっていた」と語る。地域と顧客との信頼関係を掲げていた信金にとっ…
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品質不正、「現場の声を拾えなかった」
検査工程の不正が発覚した、コスモエネルギーホールディングス傘下の丸善石油化学。工数不足が常態化し、検査員が自己の判断で検査を省くなどしていた。鍋島勝社長は「現場の声を拾い上げることができなかった」と反省の弁を述べる。
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八丁味噌コーラが出荷停止した理由
「カレーラムネ」などユニークな炭酸飲料で有名な木村飲料で、期待の新商品の出荷停止が起こった。コーラに八丁味噌の名称を使ったところ、国のGI制度に抵触してしまったためだ。製品名を変更して販売を再開できたが、木村英文社長は制…
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失った経営権、裁判も不発
創業80年を超える滋賀県の老舗企業で起こったお家騒動。おいっ子に追い出された元会長は3年以上の抗争を経て、競合会社を立ち上げた。無念さをにじませるが「切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」とも語る、複雑な心境とは。
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閉鎖のガラス名品展示館、行政に寄付しない理由
ガレのガラス工芸品などを多数収集し、評価が高かった展示施設が閉館。惜しむ声が相次ぐ。時代の変化で入館者数がピークの5分の1に減少したうえ、後継者が見つからなかった。今後は未定だが、館長は本業での経験を踏まえ「行政に寄付す…
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中古スマホ買い取り、詐欺多発で即時入金見直し
実物を確認せずに中古スマートフォンを買い取るサービスを開始したが、詐欺が横行。売り物である「ネットで査定し直ちに入金する」仕組みを返上する事態に陥った。買い取ったはずのスマホが届かないケースが想定以上に多かったのが要因と…
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「インスタ映え」で静かな森に迷惑来訪者が急増
写真共有アプリ「インスタグラム」で注目を集め、静かな森の来訪者が急増。様々な弊害が出ている。背景には、無料で話題性のあるスポットに殺到する格安バスツアーのブームも絡む。足早に写真だけを撮影して立ち去るのでなく、心と体をリ…
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国に直言する福島の「戦う市長」、僅差で苦杯
任期満了に伴う福島県南相馬市長選で、現職の桜井勝延氏が僅差で苦杯をなめた。桜井氏は米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれるなど高い知名度を持つ。しかし、国に直言する「戦う市長」に対し、自公が送り込んだ新…
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藤田観光バス、事業許可取り消しににじむ不満
3月に関東運輸局からバス事業者としての事業許可取り消しを命じられた。いくつかの違反に対する一定期間のバス運行停止の指示に従わなかったことがその理由。背景にはインバウンド需要という致し方ない状況があるが、行政処分の手続きへ…
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小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
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クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
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菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
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10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
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河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
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ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
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大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
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フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
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テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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