緊張の面持ちで居並ぶ経営陣に、対峙する株主。年に1度の株主総会シーズンがやってきた。今年、その光景がガラリと変わる。株主はROE(自己資本利益率)や配当などの還元策に厳しく目を光らせ、満足しなければ容赦なく「社長失格」の票を投じる。アベノミクスが演出するこの株主“騒”会を何とか乗り越えようと、新たな経営計画やROEの目標を打ち出す企業が続出している。押し寄せる大波にのみ込まれるか、株主との対話を成長につなげるか。多くの日本企業がその岐路に立つ。

(主任編集委員 田村 賢司、熊野 信一郎、寺井 伸太郎、林 英樹)

CONTENTS

PART.1
ROE目標、中期経営計画、株主還元…

企業を揺さぶる「普通の株主」

PART.2
アベノミクスが舞台回し

踊り出す投資家
沸き立つ市場

PART.3
本誌独自ROE“分解”ランキング

持続力を見極めよ

PART.4
圧力を活力に変える

脱・後ろ向きROE
解は1つじゃない

日経ビジネス2015年6月22日号 26~27ページより目次